産後うつ病の特徴と症状

出産をきっかけに発症する「産後うつ病」

産後うつ病を発症する女性は、出産経験のある女性の約10%にものぼるとされています。25〜30%の人に起こるといわれる、マタニティブルーズとの違いも知っておきましょう。

女性ホルモンのバランスや環境の変化が主な要因

心身の不調は、女性ホルモンのバランスの乱れからも起きますが、ホルモン分泌の劇的な変化に、妊娠・出産があります。出産をきっかけに発症するうつ病を「産後うつ病」といいます。

産後すぐに起こる「マタニティブルーズ」とは異なり、産後3〜6ヶ月くらいに強い抑うつ気分が現れます。里帰り出産の場合、赤ちゃんを連れて帰宅したころに、発症しやすいといえます。

抑うつ気分だけでなく、疲れやすい、眠れないといった症状が現れるために、育児や家事に集中できない自分を強く責めてしまいます。育児に対して、過度に不安を感じたり、恐怖心を抱くこともあります。

産後うつ病の発症には、出産に伴う生活の大きな変化によるストレスも深く、関係しています。

薬による治療が有効だが、授乳には注意が必要

産後うつ病には薬が有効ですが、注意したいのは授乳です。うつ病の薬にかぎらず、薬には赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、服薬中は授乳を与えるのを控えます。

また、育児は心身の疲労が大きくなります。一人で抱え込まず、周囲にサポートを求めましょう。

次の妊娠時は再発に注意

産後うつ病を経験すると、次の妊娠・出産に不安を感じると思います。再発しないよう、主治医とよく相談し、精神科医との連携体制をとってもらうとよいでしょう。

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