素材の栄養素を逃がさない調理方法
食べ物には3大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)のほかに食物繊維、ビタミン、ミネラル(これらを加えて6大栄養素とも言われる)があります。特に、食物繊維にはコレステロール値を下げる栄養素が多く、ビタミンやミネラルは現代人の健康に不可欠な栄養素が多く含まれています。
ビタミンとミネラルの働き
ビタミンA、C、Eなど
抗酸化作用が強く、善玉と悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、悪玉コレステロールが血管壁へ沈着しないように働き動脈硬化を予防します。
ビタミンB群、亜鉛、ヨウ素、マンガンなど
食事で吸収した三大栄養素の代謝を高め、摂取したエネルギーを効率よく消化するので肥満予防の効果があります。
葉酸、鉄、銅など
健康な血液をつくる働きがある。葉酸は造血を助け、鉄は血液の材料となって生体機能を維持します。銅は、鉄がヘモグロビンに合成されるのを補助します。
カルシウム、マグネシウム、カリウム
細胞内外の浸透圧を維持して血圧を正常にする栄養素。血圧を下げることで動脈硬化を予防したり、健康な血管と血液を維持するために働く。
これらのビタミンやミネラルは茹でたり加熱調理をする過程で栄養素が失われてしまうものが多くあります。例えばビタミンBやCは水に溶けやすいので茹でると茹で汁に栄養素が流れるので茹で汁を捨てずに調理に使うなどの工夫が必要です。また野菜に含まれるビタミンCは加熱すると壊れてしまうので調理の工程で最後のほうに加熱し加熱時間を減らしたり電子レンジを使ったりなどの工夫をするとよいでしょう。
最近注目されているファイトケミカルとは
雑誌やテレビ番組などで最近耳にする機会が増えたファイトケミカルとは、ビタミン、ミネラル食物繊維のどれにも属さない有効成分の総称です。
ファイトケミカルはほかの栄養素よりも抗酸化作用が強く悪玉コレステロールの酸化を防いでコレステロールを正常に保ち動脈硬化予防の効果が期待されています。また免疫力を高める効果があるので、がん予防や老化防止といった効果も期待されています。
コエンザイムQ10やポリフェーノールもファイトケミカルの一種で野菜や果物の色や香りや辛味を生み出す成分です。
トマトの赤色成分だるリコピンや茄子の紫色成分のナスニン、にんにくの香り成分のアリシン、辛子の辛味成分のカプサイシンや大豆のイソフラボンなどもファイトケミカルに属します。