痛風とは血液中の尿酸が結晶化し足の指の付け根などに激痛を伴う病気です。

1) 痛風とは

日本では戦後に急激に増加した病気


なんとなく足の親指の関節辺りに違和感があるな、と感じていたら、突然今までに経験したことがないような激しい痛みが襲ってきて、夜中に目を覚ました。激しく痛む患部を見ると、赤く腫れ上がっている…。

これが典型的な痛風の発作です。関節炎の一種なので、手や肩や足首の関節、膝の関節などにも痛風の発作がないわけではありませんが、約3分の2が足の親指の付け根に発症します。

この「痛風」という変わった呼び名は中国から伝わったもので、中枢神経系の病気を意味する「風疾」からきていると考えられています。

痛風は、紀元前3500年に記録されたパピルスにも残されているといいますから、かなり古くから知られていた病気です。

しかし、日本では、痛風の患者さんの報告例はあまり見られず、きちんとした形で痛風患者の出現が記録として残っているのは、1898年、明治31年のことです。それでも患者数はわずかでした。

20世紀半ばの1950年代でも、わずか100人足らずであったと報告されていますから、日本では数少ない病気だったし、医療側の認知度も低かったものと思われます。

1960年代から食生活の変化に伴い痛風患者は急増

それからわずか60年たった現在、厚生労働省の国民生活基礎調査によると、日本では59万人の痛風患者がいるといわれています。そして、その90%以上は男性です。痛風は、中年過ぎの男性がかかる病気、またぜいたくな食事をしている美食家がなる病気とされていました。しかし、現在の患者さんの状況を見ると、とりわけ特別な生活をしていなくてもかかってしまう病気であるといえます。

つまり、日本の食習慣の変化がもたらした疾病なのです。第二次大戦直後までの日本人の食事は、米と野菜が中心でしたから、低タンパク、低脂肪、糖質主体だったわけです。

ところが、1960年代以降、日本人の食生活は、高タンパク高脂肪高カロリーに変化します。肉食の割合の増加にぴったりと符合するように痛風患者数も増加してきました。また、アルコール摂取量の増加やストレス社会であることも痛風患者の増加に拍車をかけています。

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