4.バランスの良い食事〜抗酸化食品〜

病状を悪化させる活性酸素を無害化

健康を気遣う人ならば、「活性酸素」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。

活性酸素とは、呼吸によって取り入れた酸素を利用する過程で発生するもので、最近では体を錆びつかせる要因のひとつとして注目を集めています。

体を錆びつかせるとは活性酸素によって細胞膜や遺伝子が傷つけられることで、体内で起こる一種の酸化現象のこと。

具体的には、がんをはじめとする様々な病気の原因になったり、シミやシワを増やして老化を早めたりします。

これだけだと悪者以外の何物でもない活性酸素ですが、じつは体内に侵入した最近などを排除する免疫システムの重要な役割を担っていたり、細胞内の様々な情報を伝達したりと、私たちの健康を維持するためには必要不可欠なもの。

ところが必要以上に多くなると、前述のような酸化現象を起こしてしまうのです。

肝臓では、アルコールや薬を解毒する過程で活性酸素が発生。多くなり過ぎた活性酸素は肝細胞を酸化させ、肝機能に障害を与えます。

肝臓病患者の場合、病状の悪化を早めることになります。

そうならないために摂取したいのが、活性酸素を無害化する抗酸化物質(スカベンジャー)を含む抗酸化食品です。

交換可物質とは、活性酸素と結びついて細胞の酸化を防ぐ酵素の一種。

体内でもつくられていますが、それだけでは不足してしまいますし、年齢とともに生産量も低下します。

だからこそ、抗酸化物質を含む抗酸化食品を積極的に食べることが必要なのです。

ただし、活性酸素は、酸素と鉄が結びつくと大量に発生しやすいので、鉄分の多いものを避ける事も大切です。

次は「肝臓病の食事療法」

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