耳の老化

50代に起こる聞こえの障害は、感音器の障害により起こるもので、専門的には感音難聴と呼ばれます。伝音難聴の場合は、話しかけられた声が小さく聞こえ、感音難聴の場合は、音として聞こえるものの何を言っているのかわからない、という障害をもたらします。ちなみに、補聴器は伝音難聴の場合の音の増幅に効果があるので、感音難聴の場合にはあまり役に立たないことが多いのです。

感音難聴の場合は、高音部が聞き取りにくくなることから始まります。そして、残念ながら効果的な治療法がないのです。聴覚神経が老化したことにより起こる、白髪などと同じ加齢による変化なので、治療で治す、という性質のものではないのです。

耳の老化を防ぐいちばんの方法は、健康を維持することです。なんだ、ごく当たり前のことじゃないか、と思われるかもしれませんが、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を予防すること、生活習慣病になってもコントロールすることを実践すれば、耳の聞こえは多少の衰えはあっても、いつまでもよく保たれることでしょう。また、中耳炎など耳の病気がある人は、きちんと治療しておくことも欠かせません。

突発性難聴

片側の耳の聞こえが突然悪くなることで気付くこの病気は、精神的なストレスや肉体的な疲労などが引き金になります。難聴の状態によっては入院治療が必要にもなります。

治療は薬の服用が中心になりますが、2週間たっても改善されないときは、難聴を治すことがなかなか厄介になります。

多少耳鳴りがしたりするのは、程度の差こそあれ更年期になれば当たり前のことです。しかし、片耳でも急に聞こえが悪くなった時は、耳鼻咽喉科もしくは神経内科の専門医に診てもらうべきです。

そして、1年に1回は耳や目の定期検診も受けるようにしましょう。

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