認知症の原因となる病気を正しく理解することが重要

家族の1人が認知症と診断された場合、介護する家族はどのように対応すべきでしょうか?

まず大事なのは、認知症の原因になっている病気を正しく理解することです。それぞれの病気の特徴を考えた介護あるいは対応を行うことが最も大切なことなのです。

認知症では、自分が病気になっているという認識(病識)に欠けるあるいは乏しい場合が多くあります。したがって、患者さんは、自分では正しいことを言っているあるいは行っていると思っています。そのように考えている患者さんに対して、「あなたの言うことはまちがっている」「その行動は正しくないから直しなさい」と伝えるのは適切な対応ではありません。叱るあるいは怒る、なじる、元の状態に戻そうと教育するなどの接し方は最も稚拙な対応です。

患者さんの言動や行動を理解する、傾聴する、受け入れる、支援することが認知症介護では重要になってきます。

家族の負担を少なくすることが大切

家族の1人が認知症と診断されると、頑張って介護しなければ、私が面倒をみなければという考えから、無理をする家族がみられます。しかし、認知症介護は、患者さんが亡くなるまで続きます。そのため、介護に完璧を求めてはなりません。「現在よりも少しでもよい介護ができればよし」との気持ちで介護を進めることが大切です。ベストの介護ではなくベターな介護を目指し、余裕をもちながら介護をしてください。家族による介護と公的介護サービスの利用を上手に組み合わせて介護を進めていきます。

認知症は、2人の病者を生み出します。1人は患者さんであり、もう1人は介護する家族です。介護する家族も体調を壊したり、抑うつ的になることが少なくありません。

介護する家族の身体的・精神的な負担をできるかぎり少なくする対策も考えていかなければなりません。

介護を1人に任せるのではなく、家族みんながそれぞれの立場で介護に関わっていくことが、長期に及ぶと予想される介護に重要なことなのです。

認知症介護の際に気をつけること

  • 認知症の原因となっている病気の特徴を正しく理解する
  • 叱る、怒る、なじる、教育しようとする、バカにする、などの接し方は最も稚拙な対応
  • 患者さんの行動や言動を理解する、受容する、支援する、手助けする姿勢が基本
  • ベストの介護よりベターな介護を目指すこと。「10のうち1つでも解決できればよし」との気持ちで介護を進める

認知症と診断された後、家族が行うこと

認知症と診断された後にやるべきこと家族の一員が認知症と診断された後、家族が行っておくべきことをまとめてみます。介護に関するそれぞれの役割分担を決める家族全員で介護を行うことが...

詳しくはこちら

介護保険を理解する(その1)

介護給付を受けるためにはどうすればよいか?認知症介護では、介護保険の利用が重要になってきます。介護保険は、認知症を含む病気や障害が生じた時、家族だけではなく社会全体で必要な介護を...

詳しくはこちら

介護保険を理解する(その2)

介護度の判定 介護認定の申請は、住民票のある市区町村の介護保険担当の窓口か地域包括支援センターで行います。申請が受理されると、市区町村の職員あるいは市区町村から委託された調査員が...

詳しくはこちら

アルツハイマー病患者さんへの対応の注意点

アルツハイマー病患者さんと接するときに気をつけるべきこと 自分が病気になっていることを理解していない、深刻に考えていない アルツハイマー患者さんは、自分が病気になっているこ...

詳しくはこちら

脳血管性認知症患者さんへの対応の注意点

脳血管性認知症患者さんと接するときに気をつけること 適切なアドバイス、手助けをする 脳血管性認知症と診断された患者さんは、軽度の段階から日常生活上の実行機能で障害が目立つこ...

詳しくはこちら

レビー小体型認知症患者さんへの対応の注意点

レビー小体型認知症患者さんと接するときに気をつけるべきこと 症状に動揺性がみられることを理解して対応する レビー小体型認知症の最も大きな特徴は、症状に動揺性がみられることで...

詳しくはこちら

在宅生活を続けるために利用できる主な介護サービス

在宅生活を続けるために利用できる3つの介護 訪問介護(ホームヘルパー) 訪問ヘルパーと呼ばれる人たちが患者さんの自宅を訪問し、入浴や排泄、食事の介助など身体の支援(身体支援...

詳しくはこちら

在宅での介護サービスをどのように利用したらいいか?

各種介護を上手に組み合わせる 認知症患者さんを在宅で介護する際、訪問ヘルパーを通所介護(デイサービス)、短期入所(ショートステイ)を上手に組み合わせながら進めていくとよいと思...

詳しくはこちら

認知症患者さんを受け入れてくれる施設とは?

認知症患者さんが利用できる施設 介護老人保健施設(老健) 病院と自宅の橋渡し的な役割を担っている中間施設。本来は急性期疾患で入院した病院から直接自宅に帰れない患者さんが期間...

詳しくはこちら

成年後見制度とは?

判断能力が低下した成年者に代わって財産や権利を保護する制度 成年後見制度とは、精神神経疾患が原因で判断能力の低下した成年者(認知症高齢者、精神障害者、知的障害者など)について...

詳しくはこちら