肩や腰の痛みはパーキンソン病の初期症状
筋固縮というのは筋肉が固くなり、こわばる状態をいいます。パーキンソン病の初期から見られる症状です。
一般的な認識としては、パーキンソン病は体のふるえで気がつくと思われがちですが実は病気の初期症状で現れるのが筋固縮で、肩の痛みや腰の痛みなのです。肩や腰の痛みは、背中の筋肉が硬くなって、肩や腰が動きにくくなり負担がかかることで発症します。
肩が痛い、腰が痛いとなると、ふつうは整形外科を受診すると思います。整形外科の先生も、まさかパーキンソン病の症状とは思わないので痛みを軽減する鎮痛剤を処方します。しかし、鎮痛剤を使うことでパーキンソン病の症状が進行することがあるので注意が必要です。
その他に、筋肉がこわばって痛みを感じることがあるので、関節リウマチを疑って整形外科を受診するかたも多いようです。
無愛想にみえるのは頬筋がこわばっているから
顔の筋肉がこわばるのも比較的初期から見られる症状のひとつです。
本人は気付いていないことが多いのですが、笑うときに頬筋が動かないので仮面を被っているような、ちょっと怒っているような表情に見えるのです。
その他に、肩や首の関節が動かしにくい、肘や手首、指がスムーズに動かせない、足の曲げ伸ばしがうまくできないなどの症状があります。パーキンソン病の患者さんで、ふるえが出ない人はいても筋固縮が出ないという人はいません。
しかし、とくに初期のころは患者さん自身が自覚することがないので軽症だと見逃されやすいのです。