更年期に発症しやすいパーキンソン病の症状や治療法を詳しく解説します。

鍼治療について

パーキンソン病の患者さんは交感神経が優位で顆粒球が多い

自律神経のバランスによって、白血球の中の顆粒球とリンパ球の比率は変わります。交感神経が緊張すると顆粒球の数が増え、リンパ球の数は減ります。逆に副交感神経が優位になると顆粒球の数は減り、リンパ球の数は増えます。

パーキンソン病の患者さんの白血球は顆粒球が約70%以上、リンパ球が20%前後です。普通の健康な人の割合は顆粒球54〜60%、リンパ球35〜41%ですから、パーキンソン病の患者さんは明らかに顆粒球が多すぎる、つまり、交感神経が過緊張の状態にあることがわかります。

交感神経が優位な状態はパーキンソン病を起こしやすくします。鍼治療は副交感神経を優位にするので、パーキンソン病の症状が軽くなるのです。

副交感神経を優位にするとドーパミンは増える

パーキンソン病の患者さんに鍼治療を行うことで、実際に脳内のドーパミンの分泌量が増えることも明らかになりました。

顆粒球は活性酸素の発生源です。鍼治療を行って交感神経優位から副交感神経優位にすれば、顆粒球は減るので、活性酸素も減ります。すると脳の神経細胞の働きも活性化して、ドーパミンの分泌量が増えると考えられるのです。

一般に鍼治療というのは、脳内のホルモンバランスを整える効果が高いものです。ドーパミンに限らず、少なくなったものを増やし、多くなったものを減らして、ちょうどいいバランスにする作用が鍼治療にはあるのです。

三叉神経を刺激するとドーパミンの量が増える

最近は大学病院などいろいろな施設で、パーキンソン病の治療に鍼をすすめるところが増えてきました。そうした施設で行われることが多いのが、頭に鍼を打って三叉神経を刺激するという治療です。三叉神経を刺激すると、その痛み刺激が大脳を通らず中脳に入るので、体が勘違いして一時的にドーパミンの量が増えるのです。これは動物実験で証明されています。人の場合も、頭に鍼を打つと、そのときだけパーキンソン病の症状が軽くなるのです。

診療室に入ってくるときはまっすぐ歩けなかったような人が、鍼治療の後スタスタと歩いて帰るということもあります。しかし、その効果は3〜4日程度しか続きません。それは一時的にドーパミンの放出量が増えても、ドーパミンそのものの量が増えているわけではないので、結局はドーパミン切れを起こしてしまうからです。

鍼治療では本治法といって、まず副交感神経を優位にして、ドーパミンそのものの量を増やし、それからの患者さんの症状などに合ったツボ治療を行うことが大事です。しかし残念ながら、この本治法についての知識・技術を持った鍼灸師による適切な鍼治療を受けることができるところは、まだ多くありません。

漢方薬で血中のドーパミン濃度は上がる

パーキンソン病の患者さんには漢方薬は、抑肝散(よくかんさん)などが処方されることが多いでしょう。

アメリカのセント・ジョーンズ・ホスピタルで行われたラットの実験では、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬が血液中のドーパミンを増やしたというデータがあります。今のところ、漢方薬だけでパーキンソン病の患者さんの脳内ドーパミンを増やしたというデータがあります。今のところ、漢方薬だけでパーキンソン病の患者さんの脳内ドーパミンが増えたという報告はありませんが、患者さんの血中のドーパミンは確実に増やすことができます。

ただし、血中のドーパミンの量は脳内のドーパミンの量とは全然異なるものなので、ドーパミンの血中濃度を調べてもあまり参考にならないという医師もいます。

血中のドーパミン濃度の正常値は20pg/ml(pgは1兆分の1g)ですが、パーキンソン病の患者さんはドーパミンの分泌量が減少しているので、血中濃度も5pg/ml以下など、測定できないレベルまで下がっている場合がほとんどです。しかし漢方薬の抑肝散を使うと、その数値が10〜20pg/mlにまで増えるのです。

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