症状
ウイルス感染後10〜20日の潜伏期を経て、両頬に境界のはっきりした赤い発疹(紅斑)が出て、りんごのように真っ赤になり、続いて手足にレース状(網目状)の発疹が広がります。胸、おなか、背中に出ることもあります。成人の場合は、特徴的な頬の紅斑が出ないことも多く、風疹と間違われることがあります。
通常は数日から1週間ほどで発疹は消えますが、なかには長く続いたり、いったん消えた発疹が入浴や日光に当たるなどの刺激によって再び出現することもあります。
また、発疹の出る7〜10日前に微熱や軽いかぜ症状がみられることがあります。
感染しても症状を示さない不顕性感染が、小児では10〜20%、成人では60%程度あるとされています。
関節炎を合併することがあるほか、先天性の溶血性貧血症のある人がかかると、重症の貧血発作を起こすことがあります。
妊婦が感染すると、胎児に感染し、胎児水腫(水ぶくれの状態)、胎児死亡、流・早産の原因になります。
原因
パルボウイルスB19の感染によって起こります。
春から初夏にかけて患者数が増加し、幼児期から低学年の学童期の子どもが多くかかります。
感染経路は、飛沫感染から接触感染です。周囲への感染性があるのは、感染後7〜10日の軽いかぜに似た症状がみられるころで、発疹が出始めたころにはほとんど感染力はありません。
治療法
特別な治療法はなく、発疹に対してもとくに薬を使うことはありません。多くは治療をしなくても自然に治ります。