心筋梗塞と脳梗塞

心筋梗塞は冠動脈が詰まっている状態

心臓に酸素や栄養素を送る重要な役割を持つ太い動脈が冠動脈です。

血液中のコレステロールや中性脂肪の量が増えると、この重要なパイプの冠動脈が狭くなり血液の流れが極端に少なくなってしまいます。

この状態を虚血と呼び、虚血状態で起こる心臓の病気を虚血性心疾患といいます。

心臓の筋肉が酸欠状態になったものが狭心症で、狭くなった冠動脈に血栓ができて血液の流れが止まってしまうのが心筋梗塞です。

どちらも突然死の原因として半数以上を占める危険な病気なのです。

狭心症の発作の特徴は、胸の中央あたりの前胸側がグッと押し付けられるような強い痛みを感じます。

また、首やあご、肩や上腕部にも痛みを感じる場合がありますが、いずれも最長で10分程度で発作が収まるのも特徴です。

心筋梗塞の場合は胸の痛みが更に強く、長時間続き、上半身のいたる部分に激しい痛みを感じます。

血管が75%以上詰まると心筋梗塞になる

一般的に、血管の内腔が75%以上狭くなると狭心症や心筋梗塞などの症状が現れるといわれています。

しかし、心筋梗塞を起こした人の多くが狭心症などの前触れもなく突然に心筋梗塞を発症しています。

しかも心筋梗塞を起こした人の半数以上は血管が50%も狭くなっていないのです。

むしろ軽度から中程度に狭くなっている血管に心筋梗塞が起こることが多いのです。

動脈硬化は初期段階でも甘く見てはいけない

動脈硬化が進み血管の内腔が狭くなると身体は自然の防衛本能として予備の血管を作ります。

言うなればバイパスで医学的には側副血行路という言い方をします。

大事な血管が詰まっているので別のルートで血液を運ぼうというわけです。

ところが、血管がそれほど狭くなっていないうちは、身体は「まだ大丈夫」と判断し、その間に突然プラークが破裂して動脈を塞いでしまうことがあります。

脳卒中は脳の血管が詰まる症状

脳の血管が破れたり、血液の流れが悪くなることで発症する病気を脳卒中といいます。

脳卒中には、脳梗塞、クモ膜下出血、脳出血があり、脳出血やクモ膜下出血は脳の血管が破裂して起こる病気です。

以前は、脳卒中で一番多いのが脳出血でしたが最近は脳梗塞が多くなっているようです。

それも細い動脈ではなく太い動脈に血栓がつまってしまうタイプの脳梗塞が増えています。

脳梗塞の発作は一命をとりとめても手足の麻痺や言語障害などの後遺症が残ることもある危険な病気なのです。

次の記事は『血液サラサラ効果の栄養素たち』

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