バセドウ病とは
バセドウ病は、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)の代表的な病気で、甲状腺ホルモンが過剰に産生される病気です。甲状腺は、首の前面にある臓器で、新陳代謝を活発にする働きを持つ甲状腺ホルモンを生成します。
バセドウ病になると、甲状腺ホルモンが過剰に産生されるため、全身の代謝が活発になり、さまざまな症状が現れます。
バセドウ病の症状
- 動悸(どうき):心拍数が速くなる
- 息切れ:呼吸が苦しくなる
- 体重減少:食欲があっても体重が減る
- 暑がり:体温が高くなる
- 汗かき:汗を多くかく
- 手足の震え:手が震えたり、指が細かく動く
- 眼球突出(がんきゅうとつしゅつ):目が前に突き出る
- 甲状腺腫大(こうじょうせんしゅだい):首の前面がしこりのように腫れる
バセドウ病の原因
バセドウ病の原因は完全には解明されていませんが、自己免疫疾患であると考えられています。自己免疫疾患とは、本来、自分の体を守るはずの免疫システムが、誤って自分の体の組織を攻撃してしまう病気です。
バセドウ病の場合、免疫システムが甲状腺を攻撃し、甲状腺ホルモンを過剰に産生させてしまうと考えられています。
バセドウ病の診断
バセドウ病の診断は、血液検査や画像検査などで行います。
- 血液検査:甲状腺ホルモン(FT4、FT3)や甲状腺刺激ホルモン(TSH)などの値を測定します。
- 画像検査:甲状腺の大きさや形を調べます。
バセドウ病の治療
バセドウ病の治療法は、大きく分けて**「薬物療法」と「放射線療法」、「手術療法」**の3つがあります。
- 薬物療法:抗甲状腺薬を服用し、甲状腺ホルモンの産生を抑制します。
- 放射線療法:放射性ヨードを服用し、甲状腺組織を破壊します。
- 手術療法:甲状腺を切除します。
どの治療法が適切かは、症状や体質、年齢などによって異なります。
バセドウ病の予防
バセドウ病を予防する方法はありませんが、遺伝的要因を持つ人は、注意が必要です。家族にバセドウ病の人がいる場合は、定期的に甲状腺機能検査を受けることをおすすめします。
バセドウ病になりやすい人の特徴
バセドウ病は、自己免疫疾患の一種であり、女性に多く、20代から40代にかけて発症しやすい病気です。厚生労働省の調査によると、女性の約200人に1人が、男性の約1000人に1人がバセドウ病を発症するとされています。
バセドウ病になりやすい人の特徴は以下の通りです。
- 女性:男性よりも女性の方が圧倒的に多く発症します。
- 20代から40代:20代から40代にかけて発症する人が多く、特に20代後半から30代前半にピークを迎えます。
- 遺伝的要因:家族にバセドウ病の人がいる場合は、発症リスクが高くなります。
- 喫煙:喫煙者は、非喫煙者に比べてバセドウ病を発症するリスクが高くなります。
- ストレス:強いストレスは、バセドウ病の発症を誘発する可能性があります。
- 出産:出産後、特に産後1年以内にバセドウ病を発症することがあります。
上記以外にも、以下のような要因がバセドウ病の発症に関与していると考えられています。
- ウイルス感染
- 腸内環境
- 睡眠不足
- 偏った食生活
バセドウ病は、誰でも発症する可能性のある病気ですが、上記のような特徴を持つ人は、特に注意が必要です。 バセドウ病の症状に心当たりがある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
バセドウ病の症状
- 動悸
- 息切れ
- 体重減少
- 暑がり
- 汗かき
- 手足の震え
- 眼球突出
- 甲状腺腫大
バセドウ病の診断
- 血液検査
- 画像検査
バセドウ病の治療
- 薬物療法
- 放射線療法
- 手術療法
バセドウ病の予防
バセドウ病を完全に予防する方法はありませんが、喫煙を避ける、ストレスを溜めない、規則正しい生活を送る、バランスのとれた食事を摂るなどの生活習慣を心がけることで、発症リスクを軽減できる可能性があります。
まとめ
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に産生される病気です。動悸、息切れ、体重減少、暑がり、汗かき、手足の震え、眼球突出、甲状腺腫大などの症状が現れます。原因は完全には解明されていませんが、自己免疫疾患であると考えられています。治療法は、薬物療法、放射線療法、手術療法の3つがあります。バセドウ病を予防する方法はありませんが、遺伝的要因を持つ人は、注意が必要です。
バセドウ病について何か疑問点があれば、医療機関を受診して医師に相談することをおすすめします。