伝染性紅斑(りんご病)

どんな病気?

ヒトパルボウイルスB19が飛沫感染することによって起こる病気で、両方のほっべがりんごのように真っ赤になるので、俗にりんご病の名で呼ばれています。
はしかや風疹のように強い伝染力はありませんが、冬から春にかけて家庭の中や保育園幼稚園、学校内で伝染し流行します。
乳児が、この病気に感染することはまれで、2歳以上の子ども、特に学童期の子どもに多くみられます。潜伏期は10日~2週間。発疹の出るまでが伝染しやす
い時期です。発疹が現れると、ウイルスは気道から排出されなくなるので他人に伝染させることはありません。

予防法・治療法

特別の予防法・治療法はなく、隔離と、養護が主となります。

どんな症状?

初期の症状

普通、熱はみられず、出ても微熱程度です。まず両ほお、首、ついで手足やお
しりに発疹が出ます。両ほおは発疹がむくんだように盛り上がり、熱っぽい感じ
があり、真っ赤な紅斑として現れます。
発疹は左右対称に現れやすく、両ほおの紅斑は鼻根のあたりで左右がつながっ
ているので、蝶が羽をひろげたようにみえるのが特徴です。(蝶形紅斑)
手足やおしりも左右対象に発疹が現れ、たがいにくっつきあって、網の目のように広がっていきます。かゆみをともないます。

治りかけの症状

発疹が現れてから5日前後で、りんごのように真っ赤だったほっぺは真ん中のあたりから色がうすれ、1週間から10日ぐらいで発疹は消えてなくなります。麻
疹やしょうこう熱のように色沈着も落屑(皮膚がむけること)もみられませんが、治ったあとも日光にあたると再び発疹が現れ、赤くなることがあります。発疹以外に症状がない病気ですが、ごくまれに脳炎などの合併症を引き起こすこと
があります。

ホームケアのポイント

  • 発疹以外は熱もなく、ほかに症状もないが、発疹が消えるまで家で隔離と安静を守る。
  • 入浴や外出は発疹が消えてからにする。治ったあとも入浴したり、日光にあたることで再び発が現れることがあるので、しばらくの間、長そでや長ズボンで日光をさえぎるとよい。