水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹

どんな病気?

水痘と帯状疱疹は水帯状疱疹ウイルスという同じウイルスによって感染します。免疫のない乳幼児がこのウイルスに初めてんすると水痘となります。水痘が治ったあとウイルスは脊髄神経節にひそんでいて、その子どもの体力が弱まったり、何か刺激が加わったりすると再び活動を始めて、帯状疱疹として皮膚に症状が現れます。水痘ウイルスは伝染力が強く、飛沫や直接接触によって伝染し、集団流行することがあります。
乳児が母親からもらう移行抗体は普通10ヶ月くらいまで保たれるものが多いのですが、水痘の抗体は早く消えるようで2~3ヶ月で水痘にかかる子どももまれではありません。
水痘にかかった子どもが帯状疱疹集者にしても、帯状疱疹に感染しませんが、水痘にかかっていない子どもが接触すると水痘になることがあります。

ホームケアと治療法

発疹にはかゆみ止めを塗り、かきこわして化膿させないよう注意します。肌着は毎日取り替え、皮膚の清潔に心がけ、爪も短く切ります。

どんな症状?

水痘

軽い熱とともに紅い発疹が現れ、3~4日は増え続けます。発疹はしだいに皮膚から盛りあがり、水泡になり、水泡の中の水は膿のようにだんだんにこってきます。2~3日すると乾いて黒褐色のかさぶたになり、1週間ほどで最初に現れた発疹からとれてきます。発疹は頭の中にも現れるのが特徴です。

帯状疱疹

水痘が治った後、からだにひそんでいたウイルスが年長児や成人になってから再び活動を始め、皮膚に発疹を生じます。頭痛、腰痛、肋間神経痛が生じ、2~3日後に胸部や顔面など皮膚知覚神経節にそって帯状に発疹が現れ、やがて小さい水泡になり、2週間前後でかさぶたになって治ります。
水痘ウイルスはアスピリンが関わると死亡率の高いライ症候群を発生しやすいという報告があるので、アスピリンは内服しないこと。

ホームケアのポイント

  • 発はかきこわすと化膿してあとを残したり、二次感を生じやすいのでたびたび薬を塗り、かかせないように注意する。
  • 水痘ウイルスにかかわるといわれるアスピリンは服用させない。
  • 爪を切ったり、肌着をまめに取り替えるなど、肌の清潔を保たせる。