急性灰白髄炎(ポリオ)

どんな病気?

ポリオウイルスが主として脊髄や延髄に感染し、運動神経をおかすので、手足 がまひします。ときには延髄がおかさ呼吸筋がまひして呼吸ができなくなることもあります。
この病気は、「小児まひ」とも呼ばれ、以前は大流行して、子どもを持つ親におそれられたものですが、昭和38年にワクチンの予防内服が実施されてからは、
激減しました。しかし、海外にはまだこの病気の流行している国もあり、菌が持ち越まれる可能性もあるので、必ず予防接種を受けることが大切です。潜伏期は1~2週間です。

予防法・治療法

この病気が再び大流行しないようにポリオの生ワクチンを2回経口接種して子防します。ボリオウイルスに対する特効楽は特になく、安静を主として対症的な治療が行われます。まひが残ったときは、急性期を過ぎたら、マッサージや機能訓練をして運動機能を回復させます。

どんな症状?

初期の症状

発熱が3~4日続きます。からだがだるく、頭痛、嘔吐、鎖や背中などが硬くなるなど髄膜刺激症状がみられます。

次に起こる症状

熱が下がる頃に、手足、特に足がまひして動かなくなったり、呼吸中枢にまひが起こって呼吸できなくなったりします。ただし多くの場合、かぜ症状または胃腸症状だけで治るものですが、重症の場合まひが起こるので注意が必要です。

治りかけの症状

まひは、始まってから3~4日は進行しますが、その後は徐々に回復していき、発売から1~3ヶ月で治ります。
手足のまひを残さないために、回復期にはマッサージや理学療法(機能訓練な
ど)を積極的に行って、運動機能がちゃんと回復するようにします。

ホームケアのポイント

  • 発病してから病気の進行が止まるまでは、寝かせて安静を保つ。ベッドやふとんは固めのものが適している。
  • 熱、嘔吐、下痢などがみられるときは、頭を水枕で冷やし、水分を十分に与え、脱水症にならないように気をつける。
  • 手足がダラリとして動かなくなるなど、まひ症状があらわれたら、特に観察を細かくして、まひが呼吸中枢に現れるのを見逃さないこと。