糖質の種類

糖質は単糖類・少糖類・多糖類の3つに分類される

単糖類

ブドウ糖(グルコース)

穀類や果物に多く含まれており、栄養学では最も重要な糖質です。血液の中に血糖として一定濃度含まれており、エネルギー源として利用されるだけでなく多くの生理作用に関与しています。ブドウに多く含まれていることが名称の由来です。

果糖(フルクトース)

果汁に多く含まれていることから、果糖と呼ばれています。花の蜜にも多く、蜂蜜の固形成分の約半分が果糖です。

ガラクトース

乳酸の構成成分で、乳汁に多く含まれています。植物の中には存在しません。

少糖類

ショ糖(スクロース)

ブドウ糖と果糖が結合した二糖類です。砂糖の主成分で、サトウキビやテンサイに多く含まれいます。

麦芽糖(マルトース)

ブドウ糖が2分子結合した二糖類で、麦芽や水飴に多く含まれています。また、でんぷんが分解されたときに生じます。

乳糖(ラクトース)

ブドウ糖とガラクトースが結合した二糖類で、動物の乳汁に含まれおり、乳幼児の重要なエネルギー源となります。母乳に5~7%含まれており、牛乳には約4%含まれています。

オリゴ糖

オリゴは『少し』という意味です。消化酵素で分解されることなく、腸内でビフィズス菌などの有益菌の栄養源になるものがあります。特定保健用食品としてフラクトオリゴ糖、イソマルオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などがあります。

多糖類

でんぷん

ブドウ糖が多数結合した植物性の貯蔵多糖類で、穀類やイモ類に多く含まれています。

グリコーゲン

ブドウ糖が多数結合した動物性の貯蔵多糖類で、肝臓や筋肉に多く含まれています。

果糖を摂取し過ぎると太りやすいのか?

砂糖や果物に多く含まれている果糖は、体内で脂肪に変わりやすい性質があります。果糖は肝臓にあるフルクトキナーゼという酵素によって分解され、最終的にはエネルギーとして利用されるのですが、一部は脂肪酸や中性脂肪を合成する際に利用されます。

ですから、同じ糖類を摂取するならば、ブドウ糖だけを含む穀類やイモ類のほうが太りにくいということになります。

糖質の種類まとめ

分類 種類 所在
単糖類 ブドウ糖 動植物に広く含まれ、自然界に最も多い糖質。穀物や果物や根菜類に多い。
果糖 果物や花の蜜に多い。糖類の中で最も甘みが強い。
ガラクトース ブドウ糖と結合して乳糖に含まれる。
少糖類 二糖類 ショ糖 砂糖のこと。サトウキビの茎やてんさいの根に含まれる。
麦芽糖 麦芽から作られる水飴に多く含まれる。
乳糖 母乳や牛乳に含まれる。乳糖分解酵素が少ない人は乳糖不耐症となる。
オリゴ糖 フラクトオリゴ糖や大豆オリゴ糖などの人工甘味料に含まれる。
多糖類 でんぷん 穀類、イモ類、豆類などに多く含まれる。
グリコーゲン 動物の肝臓や筋肉に含まれる。
デキストリン でんぷんが加水分解されたときに生じる。