1) 高尿酸血症・痛風治療のガイドライン

痛風治療の目的は大きく3つ

高尿酸血症や痛風発作の治療は高尿酸血症・痛風治療のガイドラインで以下の様に定義されています。

  • 痛風発作の発症を抑えるために、尿酸値をコントロールする
  • 尿酸血症の沈着に伴う合併症である腎障害、尿路結石までに進展させないこと
  • 虚血性心疾患や脳血管障害の発症率を高くする誘因でもある高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病の併発を防ぐ

痛風発作が最も発生しにくい状態は血清尿酸値を4.6〜6.6mg/dlの範囲なので、痛風治療では血清尿酸値を6mg/dl以下にコントロールすることが最も望ましいということになります。

具体的な痛風治療について

痛風発作が発生した場合、最初に行う治療は関節炎です。そのあと、痛風の病型や合併症を患っていないかなどを検査し尿酸値降下薬を投与することになります。

血液や尿の中にある尿酸の量を計測し、痛風の病型が産生過剰型なのか排泄低下型なのかを調べ、病型にあった尿酸降下薬を投与し3〜6ヶ月の期間に薬の量を少量から徐々に増やしていき適正な投薬量を決めていきます。

この間に、尿路の管理や生活習慣、食事習慣などを改善するための教育プログラムが実施され、尿酸コントロールの精度を高めていきます。

このときに合併症を伴っている場合は、その合併症の治療も同時に進めていきます。

このように、尿酸値や合併症を治療改善していくことで虚血性心疾患や脳血管障害などの生死に関わる重大な病気が発症しないようにします。

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