6) 痛風発作の実際

患部に違和感などの前兆があることも


高尿酸血症には自覚症状はありません。しかし、この状態を数年から10年以上放置しておくと、ある日突然、痛風の発作に見舞われることになります。

夜中から明け方に現れることが多いようです。なぜ夜中に痛み出すかは、よくわかっていないのですが、就寝中は血圧が下がり、血液の循環が悪くなるところから、体温が下がり結晶ができやすいのではないかと考えられています。

まず足の親指の付け根に違和感があり、それがあんだんと強くなって激しい痛みになります。違和感としては、なんとなくむずむずしたり、ピリピリしたり、ジンジンします。

やがて足の親指の付け根あたりが赤く腫れあがり、足を動かしたり、布団が少しだけ当たっても激痛が襲います。靴を履くこともできません。痛風の発作が現れるのは90%以上が膝から下で、70%は足の親指の付け根です。

激しく痛み、患部が腫れて熱を帯び、赤くてらてらと光っているようなら間違いなく痛風の発作です。普通の人はあまりの痛みのためにこのあたりで医者にかかりたくなります。

動くと痛いので、ひたすら痛みをこらえて2〜3日過ぎると、痛みは和らいでいきます。軽い痛みが1〜2週間続き、そのうちすっかり消えてしまいます。そしてわずかに紫色を帯びて薄皮が1枚剥がれたような状況になります。

どんなときに発作が起きやすいのか

高尿酸血症の状態が続いていると生活面では以下の状況の場合に発作が起こりやすいようです。

  • 大量にお酒を飲んだり、大食をした後
  • サウナに入ったり、激しい運動をして大量の汗をかいた後
  • 忙しい仕事が続いたとき
  • 精神的なストレスを強く感じたとき
  • きつい靴をはいて長時間歩いた後
  • 冬ならば長時間戸外に出て体を冷やしてしまった、あるいは夏ではエアコンをつけっぱなしで寝てしまった

このように尿酸が上がってしまうよな生活が発作を誘発するのですが、ときとして尿酸が急に下がると発作が起きてしまうことがあります。たとえば治療のために薬を服用し始めたら発作が起きてしまう例も時々見られます。

次へ:発作はなぜ起きるのか

PAGE TOP