【セルフチェック付】ばね指の初期症状と悪化度を確認!今すぐできる自宅での治し方3選

ばね指(弾発指)は、指の屈筋腱と腱鞘(けんしょう:トンネルのような組織)の間で炎症が起こり、腱の動きがスムーズでなくなることで生じる疾患です。指を曲げ伸ばしする際に引っかかりや痛みを感じます。

1. ばね指の初期症状と悪化度セルフチェック

ばね指は手の使い過ぎで起こりやすく、特に更年期の女性糖尿病の方指を酷使する仕事の方に多く見られます。

初期症状に気づくサイン

  • 朝のこわばり:朝起きた時や、指をしばらく使わなかった後に指の関節がこわばる
  • 指の付け根の痛み:指を曲げ伸ばしする際に、指の付け根(手のひら側)に痛みを感じる。
  • 軽い引っかかり:指を曲げ伸ばす時に、カクッという軽度の引っかかりを感じる。

悪化度セルフチェック

以下の症状で、あなたのばね指がどの程度悪化しているかを確認しましょう。

悪化度 症状の特徴
初期(軽度) 指の付け根に圧痛があるが、引っかかりやばね現象はない。
中期(中等度) 指を曲げ伸ばす時に「カクッ」と引っかかる(ばね現象)。自力で伸ばすことはできる。
重度 指が曲がったまま自力では伸ばせない反対側の手で補助しないと伸ばせない、または伸ばす時に激しい痛みが伴う。

注意

悪化度が「重度」に達している場合は、腱が強く挟まれて炎症がひどくなっているため、自宅でのケアだけでなく、速やかに整形外科を受診してください。

2. 今すぐできる!自宅での治し方3選

軽度から中等度のばね指であれば、炎症を抑え、指の負担を軽減することで症状の改善が期待できます。

治し方①:炎症を鎮める「徹底した安静と冷却」

ばね指は炎症が原因であるため、まずは患部を休ませることが最優先です。

  • 安静:指を曲げ伸ばしする作業、特に指先に力を入れる作業(雑巾絞り、重いものを持つなど)を中止する。
  • 冷却:痛みが強い場合や熱を持っている場合は、アイシング(氷嚢などで10〜15分冷やす)を行い、炎症を鎮める。

治し方②:指の付け根を緩める「ストレッチ」

指の腱と腱鞘の柔軟性を高め、スムーズな動きを促します。

  1. 指を反らすストレッチ:痛む指の指先を、もう一方の手でつかみ、ゆっくりと手の甲側へ反らす
  2. 手のひらを開く:手のひらを壁やテーブルにつけ、指が広がるようにゆっくりと体重をかけ、手のひら全体を伸ばす
    • ポイント:ストレッチは痛みが出ない範囲で行い、各動作を20秒程度、1日2〜3セット行いましょう。

治し方③:腱鞘の負担を減らす「サポーターやテーピング」

就寝中や日中の作業時に、指の動きを制限することで炎症の悪化を防ぎます。

  • サポーター:指専用のサポーターや、手首を固定するサポーターを使うことで、指の付け根への負担を軽減できます。
  • 就寝時の固定:寝ている間に無意識に指を曲げ、朝の痛みを悪化させるのを防ぐため、就寝中に指を伸ばした状態で軽く固定する。

3. 医療機関での治療法

自宅でのケアで改善しない場合、症状が重度の場合は、整形外科で以下の治療が受けられます。

  • 注射療法:腱鞘内の炎症を抑えるために、ステロイド注射を行う(高い効果が期待できるが、回数制限あり)。
  • 手術療法:症状が改善しない、または再発を繰り返す場合に、腱の通り道を広げるために腱鞘を切開する手術が行われます。

まずは自宅でのケアから始め、痛みが続く場合は専門医に相談してください。