ガングリオン

手首や足の関節部分に、ふくらんだようなコブを見つけて驚いた経験はありませんか? それは「ガングリオン」と呼ばれる良性の腫瘤かもしれません。本記事では、ガングリオンの原因・症状・治療法までを網羅的に解説します。経験者にも未経験者にもわかりやすく、安心して対処できる情報を提供します。

ガングリオンとは?

ガングリオンとは、関節や腱鞘(けんしょう)の近くにできるゼリー状の内容物を含む良性の腫瘤です。皮膚の下にぷっくりとしたしこりが現れ、多くは痛みを伴いませんが、場所によっては神経を圧迫して痛みやしびれの原因になることもあります。

ガングリオンの特徴

項目 詳細
好発部位 手首、手の甲、足首、足の甲
性別・年齢 20〜40代の女性に多い
痛みの有無 多くは無痛だが、圧迫時に痛むことも
腫瘤の性質 弾力のあるしこりで動きやすい

ガングリオンの原因

ガングリオンの正確な原因は未解明ですが、次のような要因が関係しているとされています。

  • 関節や腱鞘への慢性的な負荷
  • 関節液の漏れ(関節包に亀裂が入り、滑液が外へ漏れる)
  • ホルモンバランスの変化(特に女性に多いことから)
  • 外傷や繰り返しの動作

日常的にパソコン作業が多い方、手首を酷使するスポーツや仕事をしている方に多く見られます。

主な症状

ガングリオンの症状は以下のように多岐にわたりますが、無症状のケースも珍しくありません。

  • 手首や足首に柔らかく弾力のあるしこり
  • 違和感や圧迫感
  • 神経圧迫によるしびれや痛み
  • 動かすと痛む、または関節が引っかかる感じ

診断と検査方法

ガングリオンは外見と触診である程度判別できますが、以下のような検査を併用して診断を確定します。

  • 超音波検査(エコー):腫瘤の内部構造を確認
  • MRI:神経への影響が疑われる場合に有効
  • 穿刺(せんし)検査:内容物を吸引してゼリー状の滑液であるか確認

悪性腫瘍の可能性を排除するためにも、自己判断は避け、整形外科での診察をおすすめします。

治療法と自然治癒の可能性

ガングリオンは良性のため、必ずしも治療が必要ではありません。以下のような選択肢があります。

治療方法の比較

治療法 内容 メリット デメリット
自然経過観察 定期的に経過をみる 負担が少ない 再発のリスクあり
穿刺吸引 注射器で内容物を吸い取る 即効性あり 再発しやすい
手術 ガングリオンを完全に切除 再発リスクが低い 傷跡・費用・リスクあり

よくある質問(Q&A)

Q1. ガングリオンは放置しても大丈夫?

A: 基本的に良性腫瘍なので、痛みがなければ放置しても問題ありません。ただし、大きくなる、神経を圧迫する、動作に支障がある場合は医師に相談しましょう。

Q2. ガングリオンは自分で潰してもいい?

A: 絶対にやめましょう。感染リスクや組織の損傷につながる恐れがあります。

Q3. ガングリオンは再発しますか?

A: はい。穿刺吸引では再発率が50%以上と言われています。再発を防ぐには手術が最も確実ですが、症状の程度に応じた対応が必要です。

Q4. 保険適用されるの?

A: 医療機関での治療(穿刺や手術)は健康保険が適用されます。ただし、美容目的や自己判断の処置は対象外です。

まとめ

ガングリオンは良性腫瘤であり、痛みや生活への影響がなければ経過観察も可能です。しかし、痛み・神経症状・見た目の悩みがある場合は、整形外科を受診して正しい診断と治療を受けましょう。再発しやすい特徴もあるため、焦らず適切に向き合うことが大切です。

▼こんな症状があれば、迷わず整形外科へ!

  • 急激にしこりが大きくなってきた
  • しびれや痛みを感じる
  • 見た目が気になる
  • 日常生活に支障がある

ガングリオンでお悩みの方に、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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