あなたの健康を守る栄養素「ビタミンA」。 肌や目の健康、免疫力維持に欠かせないこの栄養素は、現代人にとって意外と不足しやすい栄養素でもあります。この記事では、ビタミンAの働きから多く含まれる食品、摂取のコツまで、分かりやすく解説します。
ビタミンAとは?その働きと効果
ビタミンAは脂溶性ビタミンのひとつで、レチノール、レチナール、レチノイン酸などの形で体内で働きます。また、カロテノイド(特にβ-カロテン)は体内でビタミンAに変換される前駆体として知られています。
主な働きは以下の通りです:
- 視覚の正常化(特に夜間視力)
- 皮膚や粘膜の健康維持
- 免疫機能の強化
- 成長と発達のサポート
- 抗酸化作用(β-カロテン)
ビタミンAを多く含む食品一覧【表付き】
以下に、ビタミンAを多く含む代表的な食品を表にまとめました(可食部100gあたりの含有量)。
食品名 | ビタミンA量(μgRAE) | 種類 |
---|---|---|
鶏レバー | 14000 | 動物性(レチノール) |
豚レバー | 13000 | 動物性(レチノール) |
うなぎ(蒲焼) | 1500 | 動物性 |
モロヘイヤ | 840 | 植物性(β-カロテン) |
にんじん | 720 | 植物性(β-カロテン) |
ほうれん草(ゆで) | 500 | 植物性(β-カロテン) |
卵黄 | 450 | 動物性 |
バター | 650 | 動物性 |
ビタミンAの1日の推奨摂取量
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、ビタミンAの推奨量(RAE:レチノール活性当量)は以下の通りです。
- 成人男性:850~900μgRAE/日
- 成人女性:650~700μgRAE/日
- 妊娠中の女性:+80μgRAE
- 授乳中の女性:+450μgRAE
過剰摂取には注意が必要で、上限量は3000μgRAEとされています。
植物性と動物性のビタミンAの違い
ビタミンAには以下の2種類の形があります:
- 動物性食品に含まれるレチノール: 吸収効率が高く即効性あり。
- 植物性食品に含まれるβ-カロテン: 体内で必要に応じてビタミンAに変換される。過剰症になりにくい。
健康的な食生活には、動物性と植物性のバランスが重要です。
ビタミンAを効果的に摂取するコツ
脂溶性ビタミンであるビタミンAは、油と一緒に摂ると吸収率がアップします。例えば、以下のような食べ方が効果的です:
- にんじんのきんぴら(ごま油で炒める)
- モロヘイヤのおひたしにごま油を少し
- レバー炒めをオリーブオイルで調理
ビタミンAに関するQ&A
- Q1. サプリメントで摂っても大丈夫?
- A1. ビタミンAの過剰摂取には注意が必要です。特に動物性レチノールを多く含むサプリは、上限量を超えやすいため医師と相談しましょう。
- Q2. 妊婦さんはビタミンAを避けた方がいい?
- A2. 過剰摂取は胎児に影響を与える可能性があるため注意が必要ですが、必要量は摂るべきです。β-カロテン中心に摂取するのが安全です。
- Q3. 子どもに必要なビタミンAの量は?
- A3. 年齢によって異なりますが、1~2歳で400μgRAE、3~5歳で450μgRAEが目安です。
まとめ:ビタミンAで内側から健康に!
ビタミンAは目や肌、免疫の健康に欠かせない重要な栄養素です。レバーや緑黄色野菜、卵など日々の食事に上手に取り入れることで、自然に必要量を満たすことができます。
脂と一緒に摂る、植物性と動物性をバランスよく摂るといった工夫を取り入れて、健康的な生活を送りましょう。