伝染性軟属腫(水いぼ)

 

子どもに多く見られる「水いぼ伝染性軟属腫)」は、ウイルスが原因の皮膚感染症です。見た目にびっくりすることもありますが、適切な対処で治癒が可能です。本記事では、水いぼの原因・症状・治療法・予防方法を、保護者の方にもわかりやすく解説します。

水いぼ(伝染性軟属腫)とは?

水いぼは正式名称を「伝染性軟属腫」といい、「ポックスウイルス科」の伝染性軟属腫ウイルス(Molluscum Contagiosum Virus:MCV)によって引き起こされる皮膚感染症です。

主に子どもに多く見られ、特にプールの季節になると感染が広がりやすくなります。

項目 内容
正式名称 伝染性軟属腫(Molluscum Contagiosum)
原因ウイルス 伝染性軟属腫ウイルス(MCV)
主な感染対象 小児(特に1〜10歳)
感染経路 直接接触、タオルやプールなどの共用物

水いぼの主な症状とは?

水いぼは半球状または真珠状の小さな丘疹が特徴です。直径2~5mm程度で、中央が少しくぼんで見えるのが特徴です。かゆみがある場合もありますが、痛みは通常ありません。

  • 皮膚に小さな白〜肌色のいぼができる
  • 中央がくぼんで見える
  • かゆみを伴うことがある
  • 身体のあちこちに広がることがある

どうやって感染するの?感染経路を解説

水いぼは接触感染により広がります。以下のような場面で感染が起こりやすいとされています。

  1. 水いぼを触った手で他の皮膚を触る
  2. 兄弟・姉妹間のスキンシップ
  3. タオルや衣服の共用
  4. スイミングスクール・プールなどでの肌の接触

水いぼの治療法は?自然治癒と除去方法

水いぼは自然に治るケースも多く、免疫がつくことで半年〜1年以内に消えることもあります。ただし、感染の拡大やかゆみが強い場合は治療が選ばれます。

治療法 特徴・注意点
自然治癒 6〜12ヶ月で免疫がつき、自然に治ることが多い
ピンセットによる摘除 皮膚科で行われる。痛みを伴うが即効性あり
ヨクイニン内服 漢方薬で体質改善を図る。副作用が少ない
液体窒素(冷凍療法) ウイルスを凍結して除去。痛みがあるため小児には注意

水いぼの予防方法とは?日常生活でできる対策

水いぼの予防には、日々の生活習慣の工夫が重要です。特に兄弟間や集団生活をしている場合は注意しましょう。

  • 水いぼを見つけたら触らない
  • タオル・衣類を共用しない
  • 入浴は最後にする
  • かゆみが強い場合は爪を短くする
  • プール後はしっかり体を洗う

よくある質問(Q&A)

Q1. 水いぼはうつりますか?

A. はい、直接の肌の接触やタオル・衣服の共有などで感染します。

Q2. プールは水いぼがあると入れませんか?

A. 医療機関や施設によりますが、多くのプールでは感染防止のため利用制限があります。医師の診断を受けましょう。

Q3. 痛みの少ない治療法はありますか?

A. ヨクイニンなどの漢方薬や自然治癒を待つ方法がありますが、効果には個人差があります。

Q4. 大人も水いぼになりますか?

A. はい、免疫力が落ちていると大人にも感染しますが、頻度は少なめです。

まとめ

伝染性軟属腫(水いぼ)はウイルスによる感染症ですが、適切なケアで完治が期待できます。子どもがかかりやすい病気ではありますが、慌てずに医療機関に相談し、予防や生活習慣の見直しを行うことが大切です。

本記事が、水いぼでお悩みの保護者の方々のお役に立てれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました