「手汗が止まらない…」「人前に出るとワキ汗がひどくて恥ずかしい」そんな悩みを抱える方は多汗症の可能性があります。
この記事では、多汗症の原因・症状・治療法・日常生活でできる対策などを総合的に解説します。医療機関に行く前にできることや、よくある疑問も取り上げていますので、ぜひ最後までご覧ください。
多汗症とは?
多汗症(たかんしょう)は、必要以上に汗をかいてしまう症状のことを指します。特に、体温調節の必要がない状況でも過剰に汗が出る場合、多汗症の可能性があります。
分類 | 特徴 |
---|---|
原発性多汗症 | 原因不明だが遺伝的要素があるとされる。局所(手、足、ワキ)に発症することが多い。 |
続発性多汗症 | 糖尿病・甲状腺機能亢進症・感染症などの基礎疾患が原因。全身性が多い。 |
多汗症の主な症状
多汗症の症状は部位によって異なります。代表的な症状は以下のとおりです。
- 手のひら:紙やスマホが濡れる、握手がしづらい
- 足の裏:靴の中が蒸れやすく、においや水虫の原因にも
- ワキ:シャツに汗ジミができる、においが気になる
- 顔・頭:人前に出ると顔から汗が噴き出す
多汗症の原因
原因は原発性(体質)と続発性(病気が原因)に分けられます。
原発性多汗症の原因
交感神経の過剰な働きによると考えられています。発症年齢は10〜20代に多く、ストレスや緊張で悪化しやすいです。
続発性多汗症の原因
以下のような疾患が関係しています:
疾患名 | 説明 |
---|---|
甲状腺機能亢進症 | 代謝が活発になり、発汗量が増える |
糖尿病 | 自律神経が乱れることで発汗異常を起こす |
結核などの感染症 | 夜間の寝汗などに現れやすい |
多汗症の治療方法
多汗症の治療法は症状の程度や部位によって異なります。以下のような選択肢があります。
治療法 | 内容 | 対象部位 |
---|---|---|
外用薬(塩化アルミニウム) | 汗腺を塞いで発汗を抑える | ワキ、手、足 |
ボトックス注射 | 神経伝達物質を遮断して発汗を抑制 | ワキ、手 |
イオントフォレーシス | 微弱電流を流して汗腺の働きを抑える | 手、足 |
手術(交感神経遮断) | 重度の場合に選択。根治可能だが副作用も。 | 手、顔など |
日常生活でできる多汗症対策
病院に行く前にできるセルフケア方法もあります。
- 汗取りパッド・制汗スプレーの使用
- 通気性の良い素材の服を選ぶ
- 食生活を整える(カフェインや辛い物を控える)
- ストレスケア:深呼吸・瞑想・軽い運動など
- 毎日しっかりとシャワーを浴びる
Q&A:多汗症のよくある質問
- Q. 多汗症は治る病気ですか?
- A. 原発性多汗症は完全に治るとは限りませんが、治療により大幅に症状を軽減できます。
- Q. 子どもも多汗症になりますか?
- A. はい。10歳前後から発症するケースもあります。特に遺伝性が疑われる場合は早めに医師に相談を。
- Q. 市販薬でも効果はありますか?
- A. 塩化アルミニウムを含む外用薬は市販されており、軽度〜中度の症状に有効です。
まとめ
多汗症は日常生活の質を大きく損なう症状ですが、正しく理解し、適切な対処や治療を行うことで改善できます。
「恥ずかしいから…」と放置せず、まずはセルフケアや皮膚科への相談から始めてみましょう。
この記事が、多汗症に悩む方のお役に立てれば幸いです。