扁桃腺炎

喉の痛みや発熱が続く…それ、もしかすると「扁桃腺炎」かもしれません。

本記事では、扁桃腺炎の症状・原因・検査・治療法・予防策について、医療の知識に基づき分かりやすく解説します。頻繁に繰り返す喉の痛みに悩む方や、お子さんの体調が気になる保護者の方にも役立つ情報を網羅しました。

扁桃腺炎とは?基本的な定義と役割

扁桃腺炎(へんとうせんえん)とは、喉の奥にある「扁桃(口蓋扁桃)」がウイルスや細菌などによって炎症を起こす状態を指します。

特に風邪やインフルエンザと併発することが多く、子どもから大人まで幅広く発症します。

分類 説明
急性扁桃腺炎 一時的に扁桃腺が腫れて痛む。高熱や喉の痛みを伴う。
慢性扁桃腺炎 炎症が繰り返し起こり、常に腫れ気味の状態。
習慣性扁桃腺炎 年に何度も発症し、生活に支障をきたす。

扁桃腺炎の主な症状とは?

扁桃腺炎の代表的な症状は以下の通りです。

  • 喉の激しい痛み(唾を飲み込むのも困難)
  • 発熱(38℃以上)
  • 悪寒・倦怠感
  • 首のリンパ節の腫れ
  • 口臭
  • 扁桃に白い膿が付着することも

子どもの場合は、機嫌が悪くなったり食欲がなくなったりと、体調の変化で気づくこともあります。

扁桃腺炎の原因と感染経路

原因となるのは、主にウイルスや細菌です。

原因微生物 代表例 特徴
ウイルス アデノウイルス、EBウイルスなど 風邪に類似した症状が多い
細菌 溶連菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌など 高熱・膿の付着などが特徴

感染経路は飛沫感染・接触感染が中心です。特に免疫力が下がっているときに発症しやすいため、疲れや睡眠不足もリスク要因になります。

扁桃腺炎の診断と治療法

診断は問診・視診・喉の奥の検査などで行われ、必要に応じて溶連菌検査血液検査が実施されます。

治療法は原因により異なります。

  • ウイルス性:対症療法(解熱剤、うがい、安静)
  • 細菌性:抗生物質(ペニシリン系など)を処方
  • 繰り返す場合:扁桃腺摘出手術(扁桃摘出術)が検討されます

水分補給と十分な休養も重要です。放置すると「扁桃周囲膿瘍」や「腎炎」など重篤な合併症のリスクもあります。

扁桃腺炎を予防するための生活習慣

扁桃腺炎を防ぐには、日々の生活習慣が大切です。

  • 手洗い・うがいを徹底する
  • 睡眠をしっかりとる
  • 加湿器で喉の乾燥を防ぐ
  • 栄養バランスの取れた食事を心がける
  • 人混みを避ける

また、のどの調子が悪いと感じたら、早めに休養をとることが悪化を防ぐポイントです。

よくある質問(Q&A)

Q1:扁桃腺炎はうつりますか?
A1:はい。ウイルスや細菌によるものは飛沫感染・接触感染で他人にうつる可能性があります。
Q2:市販薬で治りますか?
A2:軽度であれば対処可能な場合もありますが、発熱や膿の付着がある場合は必ず受診してください。
Q3:何度も繰り返すとどうなる?
A3:慢性化し、心臓病や腎炎などの合併症のリスクが高まるため、手術が検討されることもあります。

まとめ:扁桃腺炎は早期対応がカギ

扁桃腺炎は、喉の痛みや発熱といった日常的な不調から始まる病気ですが、放置すれば重症化する恐れもあります。

早期の受診・適切な治療・生活習慣の見直しが、再発防止と健康維持のカギとなります。

「ただの風邪かも…」と放っておかず、少しでも気になる症状があれば、医療機関で相談してみましょう。

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