涙嚢炎

「目が腫れて痛い」「涙が止まらない」「目やにが増えた」といった症状でお悩みではありませんか?これらはもしかすると、涙嚢炎(るいのうえん)のサインかもしれません。

この記事では、涙嚢炎の基本情報から、症状・原因・治療法・予防法、そしてよくある質問まで網羅的に解説します。目の健康を守るために、ぜひ最後までご覧ください。

涙嚢炎とは?

涙嚢炎は、涙が鼻に流れる経路の途中にある「涙嚢(るいのう)」という袋状の器官が細菌感染などにより炎症を起こす疾患です。涙が流れにくくなり、涙嚢に細菌がたまり、膿がたまって炎症を起こします。

涙嚢炎の主な症状

以下のような症状が見られた場合、涙嚢炎の可能性があります。

  • 目の内側(鼻寄り)が赤く腫れる
  • 押すと膿や涙が出る
  • 慢性的な涙目(流涙症)
  • 目やにが多くなる
  • 目の痛みや違和感
  • 発熱(急性の場合)

涙嚢炎の原因

涙嚢炎の主な原因は、涙の排出経路である「涙道(るいどう)」が詰まることです。以下のような要因があります。

原因 内容
涙道閉塞 加齢や慢性炎症などで涙道が狭くなる・詰まる
細菌感染 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などが涙嚢に感染
外傷・手術 顔の外傷や手術後に涙道の損傷・癒着が起こる
腫瘍 鼻や涙道周辺の腫瘍が圧迫して閉塞を招く

涙嚢炎の種類と経過

涙嚢炎は大きく2種類に分けられます。

  • 急性涙嚢炎:突然目の内側が赤く腫れ、強い痛みと膿が出る。発熱を伴うことも。
  • 慢性涙嚢炎:腫れや痛みは軽度。涙が常にあふれたり、目やにが続いたりする。

涙嚢炎の治療法

症状や重症度によって、治療内容が異なります。

治療法 内容
抗生物質の点眼・内服 細菌感染を抑えるため、急性期に有効
切開排膿 膿がたまっている場合、切開して排出
涙道ブジー 涙道を広げるために細い器具を挿入
涙嚢鼻腔吻合術(DCR) 慢性涙嚢炎では、涙道をバイパスして新しい排出口をつくる外科手術

涙嚢炎の予防法

日常生活で以下のポイントに注意することで、涙嚢炎の予防が可能です。

  • 目元を清潔に保つ
  • 花粉症やアレルギー性結膜炎の適切な治療
  • 目をこすらない
  • コンタクトレンズの衛生管理
  • 定期的な眼科検診

よくある質問(Q&A)

Q1. 涙嚢炎は自然に治りますか?
A1. 急性の場合は自然治癒が難しく、放置すると悪化する可能性があります。早めの治療が重要です。
Q2. 子供でも涙嚢炎になりますか?
A2. 新生児や乳児でも涙道閉塞により発症することがあります。特に先天性鼻涙管閉塞が原因です。
Q3. 手術は必要ですか?
A3. 慢性化したり、再発を繰り返す場合は手術(DCRなど)が検討されます。医師と相談の上決定します。
Q4. コンタクトは使用しても大丈夫?
A4. 涙嚢炎の症状がある間は使用を中止しましょう。再開時は医師の許可を得ることが大切です。

まとめ

涙嚢炎は、涙道の詰まりによって涙がたまり、細菌感染により炎症を引き起こす病気です。主な症状は目の腫れ、涙や膿、痛みなどで、進行すると視力に影響を及ぼすこともあります。

早期発見・早期治療が非常に大切です。目元に違和感を感じたら、自己判断せずに眼科を受診しましょう。

また、日頃から目の清潔を保つことで、涙嚢炎の予防にもつながります。目の健康を守るために、正しい知識を身につけておきましょう。

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