無月経症

女性の健康において、月経は心身のバランスを示す重要な指標の一つです。しかし、何らかの原因で月経が止まってしまう「無月経症」は、多くの女性が一度は経験し得るトラブルです。この記事では、無月経症の種類・原因・診断方法から治療・予防法までを分かりやすく解説します。健康な未来のために、正しい知識を身につけましょう。

無月経症とは?|基本的な定義

無月経症とは、一定期間月経が来ない状態を指します。正常な月経周期は25〜38日ですが、以下のような条件に当てはまる場合、医学的に「無月経」と診断されます。

  • 18歳になっても初潮が来ない(原発性無月経)
  • これまで月経があったが、3か月以上来ない(続発性無月経)

無月経症の種類と分類

無月経症は主に次の2種類に分けられます:

種類 特徴
原発性無月経 18歳までに初潮が起こらない
続発性無月経 それまであった月経が3ヶ月以上止まる

無月経症の主な原因

無月経症の原因は多岐にわたります。以下に代表的な要因を挙げます。

  • ストレス:脳下垂体や視床下部の機能低下によるホルモンバランスの崩れ
  • 過度なダイエット:体脂肪率の低下により女性ホルモンが分泌されなくなる
  • 過剰な運動:アスリートに多く見られる
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS):排卵が起こらないことによる無月経
  • 甲状腺機能異常:ホルモンの分泌異常が月経に影響

診断と検査方法

無月経の診断では以下の検査が行われます:

  1. 問診:月経歴、体重変動、生活習慣など
  2. 血液検査:FSH、LH、エストロゲン、プロラクチンなどのホルモン値
  3. 超音波検査:子宮や卵巣の状態をチェック
  4. MRI:脳下垂体や視床下部に異常がないか確認

無月経症の治療法

原因に応じて以下のような治療が行われます。

原因 治療法
ストレス・ダイエット 生活習慣の見直し、体重回復
ホルモン異常 ホルモン療法(低用量ピルなど)
PCOS 排卵誘発剤の投与

Q&A|よくある質問

Q1. 生理が3ヶ月来ないと無月経症ですか?
はい、医学的には3ヶ月以上月経がない場合、続発性無月経と診断される可能性があります。一度婦人科を受診しましょう。
Q2. 無月経症を放置するとどうなりますか?
骨粗鬆症、不妊症、女性ホルモンの低下による更年期障害のような症状が若年でも起こる可能性があります。
Q3. 自然に治ることはありますか?
生活習慣の見直しや体重回復で自然に改善するケースもありますが、原因によっては治療が必要です。

まとめ|無月経症は早期の対処がカギ

無月経症は見過ごされがちですが、将来的な妊娠や女性の健康全体に関わる重要な症状です。月経の異常を感じたら、自己判断せず専門医の診察を受けましょう。生活習慣の改善も有効な対策となります。早めの気づきと対処で、心身ともに健康な生活を取り戻しましょう。

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