腱鞘炎

手首や指に痛みを感じたことはありませんか?その痛み、もしかすると「腱鞘炎(けんしょうえん)」かもしれません。腱鞘炎は日常生活や仕事で手をよく使う人に多く見られる症状で、放置すると悪化しやすいのが特徴です。この記事では、腱鞘炎の基礎知識から原因、症状、予防法、治療法までを詳しく解説します。正しい理解で早めの対処を心がけましょう。

腱鞘炎とは?基本的な概要

腱鞘炎は、手や指の腱を包む腱鞘という組織が炎症を起こす病気です。腱鞘は腱の滑りを良くし、スムーズな動きを助けますが、過剰な負担や使いすぎによって腱鞘が炎症を起こし痛みや腫れを引き起こします。

特にスマホの長時間操作やパソコン作業、楽器演奏、手仕事などが原因で発症しやすく、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

腱鞘炎の主な原因

腱鞘炎を引き起こす原因は多岐にわたります。主な原因は以下の通りです。

原因 詳細
反復動作の繰り返し 同じ動作を長時間繰り返すことで腱鞘に負担がかかる。例:スマホ操作、タイピング
手首の過度な使用 重いものを持つ、手首を無理に曲げる動作が多い場合
加齢 加齢により腱や腱鞘の柔軟性が低下し、炎症が起こりやすくなる
ホルモンバランスの変化 特に女性の妊娠・出産期や更年期に発症しやすい
外傷・怪我 手首や指をぶつけたり、捻ったりしたことがきっかけになることもある

腱鞘炎の主な症状

腱鞘炎の症状は段階的に悪化することが多いです。代表的な症状は以下の通りです。

  • 手首や指の痛みや違和感
  • 腫れや熱感
  • 動かすときに「カクッ」とした音(クリック音)がする
  • 手首や指の動きが制限される
  • 重症になると安静時にも痛みが続く

腱鞘炎の予防法とセルフケア

腱鞘炎を防ぐためには日々の生活での工夫が重要です。簡単にできる予防法を紹介します。

対策 具体例
適度な休憩 長時間同じ動作を続けない。1時間に1回は手を休める
ストレッチ 手首や指を優しく伸ばすストレッチを定期的に行う
姿勢の改善 パソコンやスマホの使用時に手首を無理に曲げない
手首のサポート サポーターやテーピングを利用して負担を軽減
負担の軽減 重いものを持つときは両手を使うなど工夫する

腱鞘炎の治療法と医療機関の受診の目安

症状が軽い場合はセルフケアで改善することもありますが、悪化すると専門医による治療が必要です。主な治療法は以下の通りです。

  • 安静にして負担を減らす
  • アイシングで炎症を抑える
  • 痛み止めや消炎鎮痛薬の使用(医師の指示に従う)
  • 理学療法やリハビリテーション
  • 重症の場合、注射や手術療法も検討されることがある

以下のような場合は早めに医療機関を受診しましょう。

  • 痛みや腫れが数週間以上続く
  • 日常生活に支障が出ている
  • 安静にしても症状が改善しない
  • 指の動きが制限されている

Q&A:腱鞘炎についてよくある質問

Q1. 腱鞘炎は自然に治りますか?
A1. 軽度の場合は休息やセルフケアで治ることもありますが、症状が続く場合は医師の診断を受けることをおすすめします。
Q2. 子供でも腱鞘炎になりますか?
A2. 子供でも過度なスマホ操作やスポーツなどで発症することがあります。ただし成人に比べると少ない傾向です。
Q3. 腱鞘炎の予防に効果的な運動はありますか?
A3. 手首や指のストレッチや軽い筋トレが効果的です。無理のない範囲で継続することが大切です。
Q4. 腱鞘炎と似た症状の病気はありますか?
A4. 手根管症候群や関節リウマチなどが似た症状を示すことがあるため、症状が長引く場合は専門医に相談してください。

まとめ

腱鞘炎は、手首や指の使い過ぎによって起こる炎症で、放置すると痛みや機能障害が悪化する可能性があります。早期に症状に気づき、適切な休息やセルフケアを行うことが大切です。症状が続く場合は無理をせず、速やかに医療機関を受診しましょう。日頃から手首や指の使い方に注意し、予防に努めることが健康な手を保つ秘訣です。

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