腹圧性尿失禁

「くしゃみや笑った拍子に尿が漏れてしまう…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
それは「腹圧性尿失禁」という症状かもしれません。
この記事では、腹圧性尿失禁の原因・症状・セルフ対策・治療法についてわかりやすく解説します。
恥ずかしくて相談しづらい排尿トラブルを正しく理解し、安心して日常生活を送るためのヒントをお届けします。

腹圧性尿失禁とは?

腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)とは、くしゃみ、咳、笑う、重い物を持つといった動作によってお腹に力(腹圧)がかかったときに、自分の意思とは無関係に尿が漏れてしまう状態です。

症状 特徴
腹圧性尿失禁 咳・くしゃみ・ジャンプなどで尿が漏れる
切迫性尿失禁 急に尿意が強くなり、トイレに間に合わず漏れる
混合性尿失禁 腹圧性+切迫性の両方の特徴がある

腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁の主な原因は、骨盤底筋(こつばんていきん)のゆるみです。これは女性に多く、特に以下のようなライフイベントが大きく関係しています。

  • 妊娠・出産による骨盤底筋の損傷
  • 加齢による筋力低下
  • 肥満による腹圧の増加
  • 慢性的な便秘や咳
  • ホルモンバランスの変化(閉経など)

特に出産経験のある女性は、30代以降から症状が現れることが多いとされています。

自分でできる対策・予防法

初期の腹圧性尿失禁であれば、セルフケアで症状を軽減・予防することが可能です。

① 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)

骨盤底筋を鍛えることで、尿道の締まりを強くすることができます。

  1. 仰向けになって膝を立てる
  2. 肛門と膣を締めるように意識して5秒間キープ
  3. ゆっくり力を抜く
  4. 10回を1セットとし、1日3セット目安

② 体重管理

肥満は腹圧を高め、尿漏れを悪化させる要因となります。
適正体重を保つことで、骨盤への負担が軽減されます。

③ トイレトレーニング

必要以上に頻繁にトイレへ行くことを避け、膀胱の容量を鍛えるようにしましょう。

病院で受けられる治療法

セルフケアで効果が出ない場合は、医療機関での治療を検討しましょう。以下は一般的な治療方法です。

治療法 内容 特徴
薬物療法 尿道の筋肉を引き締める薬を使用 軽度〜中等度向け
物理療法 骨盤底筋の電気刺激やバイオフィードバック リハビリ的アプローチ
手術療法 尿道を支えるメッシュテープ挿入 重度・長期持続する場合

よくある質問(Q&A)

Q1. 腹圧性尿失禁は自然に治りますか?

A. 初期段階であれば、骨盤底筋トレーニングや生活習慣の改善で症状が軽減することがあります。ただし、放置すると悪化する可能性もあるため、早めの対処が重要です。

Q2. 尿漏れパッドを使うのは恥ずかしい…

A. 現在は薄型・消臭・吸収力の高い製品が多数あります。
一時的な安心のために活用し、同時に根本改善にも取り組みましょう。

Q3. どの科を受診すればいいですか?

A. 婦人科、泌尿器科、または女性泌尿器外来がおすすめです。
女性専門医のいるクリニックも増えているので、安心して相談してみましょう。

まとめ

腹圧性尿失禁は、女性に多い排尿トラブルですが、適切なケアや治療で改善が見込めます。
早期に対処すれば、症状が進行する前に食い止めることも可能です。

誰にでも起こりうる体の変化だからこそ、恥ずかしがらずに向き合い、自分に合った対策を取り入れていきましょう。

この記事のポイント

  • 腹圧性尿失禁は骨盤底筋の衰えが主因
  • 妊娠・出産・加齢がリスク要因
  • ケーゲル体操などのセルフケアが有効
  • 改善が見られない場合は早めに医師へ相談
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