眼瞼内反（逆さまつげ）

まぶたが内側に巻き込まれてまつげが目に当たる「眼瞼内反（逆さまつげ）」。この症状は不快感だけでなく、目の表面を傷つけて視力に悪影響を与える可能性もあります。本記事では、眼瞼内反の原因、症状、診断方法、治療法、予防法まで詳しく解説します。

眼瞼内反（逆さまつげ）とは？

眼瞼内反とは、まぶたの縁が内側に向いてしまい、まつげが角膜や結膜に接触してしまう状態です。別名「逆さまつげ」とも呼ばれ、放置すると慢性的な目の痛みや視力低下を引き起こします。

分類	特徴
先天性眼瞼内反	生まれつき下まぶたが内側に入りやすい状態。乳児期に多く、成長とともに改善する場合も。
老人性眼瞼内反	加齢により眼輪筋が緩み、下まぶたが内側に反転する。高齢者に多い。
瘢痕性眼瞼内反	外傷や手術、炎症によりまぶたの皮膚が収縮して内反する。
けいれん性眼瞼内反	顔面神経麻痺や筋肉のけいれんが原因で発症することがある。

眼瞼内反を引き起こす要因は多岐にわたります。以下に主な原因をまとめました。

以下のような症状が現れた場合は、眼瞼内反を疑う必要があります。

特にまつげが角膜に当たり続けると、角膜びらんや角膜潰瘍につながるリスクがあります。

眼科では以下の方法で診断が行われます。

症状の程度により、保存療法から手術療法まで選択肢があります。

再発を防ぐためには、原因に応じたケアが必要です。以下の予防策が推奨されます。

A1. 先天性眼瞼内反の場合は成長とともに自然に改善することがありますが、成人の症例では自然治癒はほとんど期待できず、治療が必要です。

A2. はい。コンタクトレンズ使用によりまぶたに炎症や変形が生じることで内反を引き起こすことがあります。

A3. 局所麻酔で行うため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は軽い腫れや違和感が数日続くことがあります。

A4. 医療保険が適用される場合がほとんどです。美容目的ではなく機能回復が目的の手術となります。

眼瞼内反（逆さまつげ）は、放置していると目に深刻な障害を及ぼす可能性があります。軽度であっても眼科で適切に診断してもらうことが重要です。症状に合わせた治療法を選び、快適な視生活を維持しましょう。

目の違和感を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。