アクトネルについて
アクトネルは、ビスホスホネート製剤に分類される骨粗鬆症治療薬です。骨吸収を抑制することで骨密度を高め、骨折のリスクを低減する効果があります。
アクトネルには、様々な剤形と用量があります。代表的なものとしては、以下のものがあります。
- アクトネル錠5mg
- アクトネル錠17.5mg
- アクトネル錠75mg
- アクトネル錠35mg(週1回製剤)
以下では、アクトネル錠(特に言及がない場合は一般的な情報として)について解説します。
主成分
- リセドロン酸ナトリウム水和物
分類
- 骨粗鬆症治療薬
- ビスホスホネート製剤
効能・効果
- 骨粗鬆症
用法・用量
アクトネルの用法・用量は、剤形と患者さんの状態によって異なります。
アクトネル錠5mg、アクトネル錠17.5mg、アクトネル錠75mg
通常、成人はリセドロン酸ナトリウムとして1日1回2.5mgまたは5mgを経口投与します。
また、1週間に1回、17.5mgまたは75mgを経口投与することも可能です。
連日投与の場合、朝食前に服用し、服用後30分以上は横にならないでください。
週1回投与の場合、毎週同じ曜日の朝食前に服用し、服用後30分以上は横にならないでください。
アクトネル錠35mg(週1回製剤)
通常、成人はリセドロン酸ナトリウムとして35mgを1週間に1回、朝食前に経口投与します。
服用後30分以上は横にならないでください。
毎週同じ曜日に服用してください。
いずれの剤形においても、必ず医師または薬剤師の指示に従って、決められた用法・用量を守って服用してください。自己判断で服用を中止したり、量を変更したりすると、効果が得られなかったり、副作用が現れたりする可能性があります。
副作用
アクトネルの主な副作用として、以下のものが報告されています。
- 消化器症状: 胃不快感、胸やけ、腹痛、吐き気、嘔吐、便秘、下痢、嚥下困難、食道炎、食道潰瘍など
- 筋骨格系症状: 関節痛、筋肉痛、背部痛、骨痛など
- 神経系症状: 頭痛、めまいなど
- 皮膚症状: 発疹、かゆみなど
- その他: 倦怠感、浮腫、低カルシウム血症など
重大な副作用として、以下のものが報告されています。
- 顎骨壊死・顎骨骨髄炎: 顎の痛み、腫れ、排膿、歯の動揺などが現れることがあります。歯科治療(抜歯など)を受ける予定がある場合は、必ず事前に医師に相談してください。
- 大腿骨転子下および近位大腿骨骨幹部の非定型骨折: 軽微な外力による大腿骨の骨折が報告されています。太ももや股関節、鼠径部などの痛みや違和感が続く場合は、医師に相談してください。
- 重篤な低カルシウム血症: 手足のしびれ、筋肉の痙攣、意識障害などが現れることがあります。
- 食道障害: 胸のつかえ感、飲み込む際の痛みなどが現れることがあります。症状が現れた場合は、服用を中止し、医師に連絡してください。
- 過敏症: 発疹、蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫などが現れることがあります。
これらの副作用はすべての方に現れるわけではありません。また、ここに記載されていない副作用が現れる可能性もあります。服用中に気になる症状が現れた場合は、速やかに医師または薬剤師に相談してください。
その他
- アクトネルは、食事や他の薬剤との相互作用を起こす可能性があります。特に、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムを含む制酸剤やサプリメントは、アクトネルの吸収を妨げる可能性があるため、同時に服用しないでください。服用する場合は、医師または薬剤師に指示された間隔をあけてください。
- 服用後30分以内は、横にならないでください。食道への刺激を避けるためです。
- 妊娠中または授乳中の方、あるいは妊娠している可能性がある方は、原則としてアクトネルを服用できません。必ず医師に相談してください。
- 高齢者は、腎機能が低下している場合があるため、慎重に投与する必要があります。
- アクトネルの治療効果を評価するため、定期的に骨密度測定などの検査が行われます。医師の指示に従って検査を受けてください。
- 歯科治療を受ける予定がある場合は、必ずアクトネルを服用していることを歯科医師に伝えてください。
注意事項
この情報はアクトネルに関する一般的な情報であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
自己判断での服用や中止は危険です。
より詳しい情報が必要な場合は、必ず医師、薬剤師または医療機関の提供する情報を確認してください。添付文書には、より詳細な用法・用量、副作用、相互作用、使用上の注意などが記載されています。