アシテアダニ舌下錠

アシテアダニ舌下錠について

アシテアダニ舌下錠は、ダニ抗原を含む舌下免疫療法薬です。アレルギーの原因となるダニ抗原を少量ずつ投与することで、体をダニに対する過敏性を徐々に低下させ、アレルギー症状の軽減や消失を目指す治療法に用いられます。

主成分

  • ダニエキス(コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ)

分類

  • アレルギー用薬(減感作療法薬)

効能・効果

  • ダニアレルギー性鼻炎におけるアレルギー症状の緩和

用法・用量

  • 初回投与(増量期):
    • 1日1回、下記用量を舌下に1分間保持した後、飲み込みます。
    • 1日目:1単位
    • 2日目:1単位
    • 3日目:2単位
    • 4日目:2単位
    • 5日目:4単位
    • 6日目:4単位
    • 7日目:8単位
    • 8日目:8単位
    • 9日目以降:12単位(維持量)
  • 維持投与期:
    • 通常、1日1回12単位を舌下に1分間保持した後、飲み込みます。
  • 投与開始時期は、原則としてダニアレルギー性鼻炎の症状がないか、または症状が軽い時期に行います。
  • 医師の指示に従い、決められた用法・用量を守って服用してください。自己判断で投与量や投与回数を変更したり、中止したりしないでください。

副作用

主な副作用として、以下のものが報告されています。

  • 口腔内・咽喉頭症状: 口腔内のかゆみ、腫れ、不快感、異物感、咽喉頭のかゆみ、刺激感、腫れ、痛み、嗄声
  • 消化器症状: 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐
  • 皮膚症状: 発疹、じんま疹、かゆみ
  • 呼吸器症状: 鼻炎症状(鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、喘息症状(咳、呼吸困難、喘鳴)
  • その他: まぶたの腫れ、耳のかゆみ、頭痛、めまい、動悸、倦怠感

これらの症状は、投与開始初期に現れやすく、通常は数日から数週間で軽快することが多いですが、症状が強い場合や持続する場合は、直ちに医師に連絡してください。

重大な副作用として、以下のものが報告されています。

  • アナフィラキシーショック: 呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫(顔面、唇、舌、喉などの腫れ)、血圧低下、意識消失など。このような症状が現れた場合には、直ちに救急医療機関を受診してください。
  • 喘息発作の悪化: 喘息患者さんでは、投与開始後に喘息症状が悪化する可能性があります。

その他

  • アシテアダニ舌下錠による治療は、ダニアレルギー性鼻炎の根本的な治療を目指すものですが、効果が現れるまでには時間がかかることがあります。
  • 治療期間は通常3~5年程度とされています。
  • 投与開始前には、医師から治療内容、期待される効果、起こりうる副作用などについて十分な説明を受けてください。
  • 投与後30分程度は、激しい運動や入浴などを避けてください。
  • アシテアダニ舌下錠の投与は、医師の監督下で行われる必要があります。自己判断での使用は危険です。
  • 他のアレルギー疾患や合併症がある場合は、必ず医師に伝えてください。
  • 妊娠中、授乳中の方、または妊娠している可能性のある方は、医師に相談してください。
  • 他の薬剤を服用中の場合は、必ず医師または薬剤師に伝えてください。
  • アシテアダニ舌下錠の保管方法については、直射日光や高温多湿を避け、小児の手の届かない所に保管してください。

注意事項

  • この情報はアシテアダニ舌下錠の一般的な情報であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
  • より詳しい情報が必要な場合は、添付文書をご確認いただくか、医師または薬剤師にご相談ください。