アゼプチンは、有効成分として塩酸アゼラスチンを含有する抗アレルギー薬です。アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑制したり、受容体を遮断したりすることで、アレルギー症状を緩和する効果があります。主に、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うかゆみの治療に用いられます。
アゼプチンには、錠剤やドライシロップなどの剤形があります。画像は錠剤の一般的な外観を示しています。
主成分
- 塩酸アゼラスチン
分類
- 抗アレルギー薬
- 第二世代抗ヒスタミン薬
効能・効果
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 蕁麻疹
- 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
用法・用量
通常、成人は塩酸アゼラスチンとして1回1mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
- 気管支喘息: 通常、成人は1回1mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
- アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒: 通常、成人は1回1mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
小児の用法・用量
小児に対する用法・用量は、年齢や体重、症状によって異なります。医師の指示に従って正確に服用してください。一般的には、以下のようになっています。
- 7歳以上12歳未満: 塩酸アゼラスチンとして1回0.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
- 2歳以上7歳未満: 塩酸アゼラスチンとして1回0.25mg(アゼプチン細粒0.1%の場合、0.25g)を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
いずれの場合も、必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。自己判断で増減したり、服用を中止したりしないでください。
副作用
アゼプチンの主な副作用としては、以下のものが報告されています。
- 精神神経系: 眠気、倦怠感、頭痛、めまい、ふらつき、口渇、味覚異常、しびれ感
- 消化器: 吐き気、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢、便秘
- 過敏症: 発疹、蕁麻疹、そう痒、血管浮腫(顔面、舌、喉などの腫れ)
- 肝臓: AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDH、γ-GTPの上昇などの肝機能異常
- その他: 動悸、頻尿、排尿困難、鼻閉、咽喉頭痛、胸痛、関節痛、筋肉痛、体重増加
これらの副作用が現れた場合は、速やかに医師または薬剤師に相談してください。
重大な副作用
まれに、以下の重大な副作用が報告されています。初期症状に注意し、異常が認められた場合には直ちに服用を中止し、医師の診察を受けてください。
- ショック、アナフィラキシー: 呼吸困難、血圧低下、意識消失、皮膚や粘膜の蒼白、冷汗などが現れることがあります。
- 肝機能障害、黄疸: 著しいAST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDH、γ-GTPの上昇や、全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状が現れることがあります。
- 血小板減少: 鼻血、歯ぐきの出血、皮下出血などが現れることがあります。
- 痙攣: まれに痙攣が現れることがあります。
その他
- アゼプチンは、眠気を催すことがあります。自動車の運転や危険を伴う機械の操作は避けてください。
- アルコールとの併用は、眠気などの副作用を増強するおそれがありますので、避けてください。
- 他の抗ヒスタミン薬や感冒薬などとの併用は、副作用が現れやすくなる可能性がありますので、医師または薬剤師に相談してください。
- 妊娠中または授乳中の方、あるいは妊娠している可能性のある方は、必ず医師に相談してください。特に、妊娠初期及び出産予定日12週以内の女性への投与は原則として禁忌とされています。
- 小児、特に2歳未満の乳幼児への投与は慎重に行う必要があります。医師の指示に従ってください。
- 高齢者は、生理機能が低下している場合があるため、慎重に投与する必要があります。医師の指示に従ってください。
注意事項
この情報はアゼプチンの一般的な情報であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
より詳しい情報が必要な場合は、添付文書をご確認いただくか、医師または薬剤師にご相談ください。