アザルフィジンEN錠について
アザルフィジンEN錠は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の治療に用いられるサラゾスルファピリジンを有効成分とする腸溶性製剤です。腸溶性であるため、胃で溶けずに腸で徐々に有効成分が放出されるように設計されています。これにより、胃への負担を軽減し、主に腸管で効果を発揮することが期待されます。
主成分
- サラゾスルファピリジン
分類
- 潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤
- サラゾスルファピリジン製剤
効能・効果
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
用法・用量
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潰瘍性大腸炎
- 通常、成人はサラゾスルファピリジンとして1日2~4gを数回に分けて経口投与します。
- 寛解期には、1日1~2gを投与します。
- 年齢、症状により適宜増減されます。
- 重症の場合には、1日4gまで増量することができます。
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クローン病
- 通常、成人はサラゾスルファピリジンとして1日2~4gを数回に分けて経口投与します。
- 年齢、症状により適宜増減されます。
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共通
- 必ず医師の指示に従って服用してください。
- 腸溶錠なので、割ったり、砕いたり、噛んだりせずに、そのまま水またはぬるま湯で服用してください。
- 食事と同時または食直後の服用が推奨されることがあります。
副作用
主な副作用として、以下のものが報告されています。
- 消化器症状: 食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、便秘、口内炎
- 皮膚症状: 発疹、かゆみ、蕁麻疹、光線過敏症
- 血液症状: 白血球減少、血小板減少、貧血(再生不良性貧血、溶血性貧血など)
- 肝臓: 肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇など)
- 腎臓: 腎機能障害
- 神経系症状: 頭痛、めまい、末梢神経障害、痙攣
- その他: 発熱、関節痛、筋肉痛、リンパ節腫脹、蛋白尿、黄疸、間質性肺炎、薬剤性過敏症症候群
重大な副作用として、特に注意が必要なものには以下のようなものがあります。
- 血液障害: 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症などが現れることがあります。初期症状として、全身倦怠感、脱力、皮下出血、鼻血、歯肉出血、発熱などが現れることがあります。定期的な血液検査を行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
- 肝障害: 劇症肝炎、肝炎、黄疸などが現れることがあります。初期症状として、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、発熱、黄疸などが現れることがあります。定期的な肝機能検査を行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
- 腎障害: 急性腎障害、間質性腎炎などが現れることがあります。初期症状として、尿量減少、むくみ、全身倦怠感などが現れることがあります。定期的な腎機能検査を行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
- 皮膚粘膜眼症候群(SJS)、中毒性表皮壊死融解症(TEN)、薬剤性過敏症症候群: 皮膚や粘膜の広範囲にわたる発疹、水疱、びらん、発熱、リンパ節腫脹、肝機能障害などが現れることがあります。これらの症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
- 間質性肺炎: 発熱、咳嗽、呼吸困難などが現れることがあります。胸部X線検査などで異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
- 無菌性髄膜炎: 項部硬直、発熱、頭痛、嘔気、嘔吐などの症状が現れることがあります。これらの症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を受けてください。
その他
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与できません。
- アスピリンや他のサリチル酸誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者には、慎重に投与する必要があります。
- 肝機能障害、腎機能障害のある患者には、慎重に投与する必要があります。
- 高齢者では、生理機能が低下していることが多いため、状態を観察しながら慎重に投与する必要があります。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与されます。
- 授乳中の女性には、本剤投与中は授乳を避けることが望ましいとされています。
- 小児等に対する安全性は確立されていません。
注意事項
- この情報はアザルフィジンEN錠の一般的な情報であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
- 必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
- 服用中に気になる症状が現れた場合は、自己判断で中止せずに、直ちに医師または薬剤師に相談してください。
- 他の薬剤を服用している場合は、必ず医師または薬剤師に伝えてください。
- 定期的な検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査など)を受けるようにしてください。
より詳しい情報が必要な場合は、添付文書をご確認いただくか、医師または薬剤師にご相談ください。