疎経活血湯（ソケイカッケツトウ）について
疎経活血湯は、漢方処方の一つであり、比較的体力がある方の関節痛、神経痛、筋肉痛などに用いられます。血行を促進し、炎症を鎮め、痛みを和らげる効果があるとされています。
（一般的に、疎経活血湯は複数の生薬が配合された顆粒状、錠剤、または煎じ薬として提供されます。そのため、特定の「錠剤」の画像というよりは、製品のパッケージや顆粒の写真が該当します。）
主成分
疎経活血湯は、以下の12種類の生薬から構成されています。
- トウキ（当帰）: 血行を促進し、鎮痛作用、抗炎症作用、造血作用などがあるとされます。
- ジオウ（地黄）: 補血作用、滋養強壮作用、鎮痛作用などがあるとされます。
- ビャクジュツ（白朮）: 健脾作用、利水作用、鎮痛作用などがあるとされます。
- ブクリョウ（茯苓）: 利水作用、健脾作用、精神安定作用などがあるとされます。
- キョウニン（杏仁）: 鎮咳作用、去痰作用、鎮痛作用などがあるとされます。
- ボウフウ（防風）: 発汗解熱作用、鎮痛作用、抗炎症作用などがあるとされます。
- ボウイ（防已）: 利水作用、鎮痛作用、抗炎症作用などがあるとされます。
- ソウキョウ（蒼朮）: 健脾燥湿作用、鎮痛作用、発汗作用などがあるとされます。
- タクシャ（沢瀉）: 利水作用、瀉下作用などがあるとされます。
- リュウタン（竜胆）: 消炎作用、鎮痛作用、苦味健胃作用などがあるとされます。
- イニン（薏苡仁）: 利水作用、消炎作用、鎮痛作用、排膿作用などがあるとされます。
- カンゾウ（甘草）: 鎮痛作用、抗炎症作用、緩和作用などがあるとされます。
これらの生薬が、それぞれの薬理作用を発揮し、複合的に効果をもたらすとされています。
分類
- 漢方薬
効能・効果
比較的体力があり、ときに下肢のしびれがあるものの次の諸症
- 関節痛
- 神経痛
- 筋肉痛
- 腰痛
- 打撲痛
- 脳血管障害後遺症によるしびれ・痛み
疎経活血湯は、これらの症状に対して、血行を改善し、炎症を鎮め、痛みを和らげる効果が期待されます。特に、慢性的な痛みやしびれに対して用いられることが多いです。脳血管障害後遺症によるしびれや痛みにも応用されることがあります。
用法・用量
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煎じ薬: 生薬を一定量配合し、水で煮出して服用します。具体的な量は、医療機関や漢方薬局の指示に従ってください。
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顆粒剤・錠剤: 医療用医薬品と一般用医薬品があり、それぞれ用法・用量が異なります。
- 医療用医薬品: 通常、成人1日7.5gを2～3回に分割し、食前または食間に経口投与します。年齢、体重、症状により適宜増減されます。必ず医師の指示に従ってください。
- 一般用医薬品: 製品によって用法・用量が異なりますので、添付文書をよく読んでから服用してください。通常、成人1回量を1日2～3回、食前または食間に水または白湯で服用します。
いずれの剤形においても、定められた用法・用量を守ることが重要です。
副作用
漢方薬は一般的に副作用が少ないとされていますが、体質や症状によっては以下のような副作用が現れることがあります。
- 消化器症状: 胃部不快感、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢など
- 皮膚症状: 発疹、かゆみなど
- 肝機能異常: まれにAST（GOT）、ALT（GPT）、ALP、γ-GTPなどの上昇
- 偽アルドステロン症: 長期間または大量に甘草を含む製剤を服用した場合、低カリウム血症、血圧上昇、浮腫、脱力感などが現れることがあります。
- ミオパチー: 低カリウム血症の結果として、筋肉痛、脱力感などが現れることがあります。
これらの症状が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。特に、高齢者や体力の虚弱な方、胃腸が弱い方は、慎重な投与が必要です。
その他
- 疎経活血湯は、証（体質や症状）に合った場合に効果を発揮しやすい漢方薬です。そのため、自己判断で使用せず、医師や漢方専門家による診断を受けることが重要です。
- 他の医薬品や漢方薬と併用する場合には、相互作用のリスクがあるため、必ず医師または薬剤師に相談してください。
- 妊娠中または授乳中の方、あるいは妊娠している可能性がある方は、服用前に医師に相談してください。
- 小児への投与は、医師または薬剤師の指示に従ってください。
- 服用しても症状の改善が見られない場合は、医師または薬剤師に相談してください。
注意事項
この情報は疎経活血湯の一般的な情報であり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
必ず医師または薬剤師の指示に従って服用してください。
より詳しい情報が必要な場合は、添付文書をご確認いただくか、医師または薬剤師にご相談ください。