医師から糖尿病と診断されたら?

治療の基本や食事と運動

「最近、太りすぎで肥満かも?健康診断でも医師から血糖値が高いと言われたけど自覚症状もないし、まだ何もしなくてもいいか。」と思っている人は大きな間違い。

医師から「あなたは糖尿病です。」もしくは「糖尿病予備軍です。」と言われたら、すぐに医師の指示のもと、治療を始めましょう。糖尿病はわかった時点ですぐに治療を始めることが、病状の進行や合併症の発病を防ぎます。

糖尿病と言われた時点で、すでに糖尿病が進行している場合は、飲み薬やインスリン治療が必要な場合もありますが、初期段階の糖尿病では治療の基本は、運動療法食事療法になります。医師や栄養士や健康運動指導士の指示を受け、1ヶ月から3ヶ月の間、食生活の改善と適度な運動を行います。食事療法と運動療法を行っても、血糖値の改善が見られない場合は、投薬療法を追加します。糖尿病の初期段階でも、すでに合併症を起こしていたり、高血圧など、ほかの病気が原因となっている場合は、最初から薬物療法を一緒に行う場合もあります。

症状が安定しても治療は継続

運動療法と食事療法を行い、血糖値が正常な数値を維持できるようになったあとも継続して食事療法と運動療法を続け、糖尿病が進行しない生活を継続する必要があります。というのも、糖尿病は一度かかったら、糖尿病になる前の健康なときと同じ体質に戻すことができないからです。しかし、医師の指示を受け治療を続けることで、よいコントロール状態を維持することは可能です。

自覚症状がないので治療を受けなかったり、中断したりすると、数年後に糖尿病に気づいたときには、網膜症や腎症などの合併症を伴う後戻りができない重度の糖尿病になり再び病院のお世話になってしまいます。

糖尿病の初期段階でも治療をしなければ心筋梗塞動脈硬化などが起こりやすいことがわかっています。突然、脳卒中や急性心筋梗塞を起こして救急車、なんてことを避けるためにも、医師から糖尿病と診断されたらすぐに治療を開始しましょう。