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パーキンソン病とはどういう病気か?

高齢化社会に伴い、日本で急増している病気にパーキンソン病という神経系の病気があります。

この病気は20〜40代で発症する若年型パーキンソン病もありますが、多くは50〜60代の更年期から初老期にかけて発症します。

「パーキンソン病は年をとれば誰でもなる病気である」といわれているように、老化につれて発症する率の高い病気なのです。

パーキンソン病の原因は、脳の神経伝達物質であるドーパミンが減ることにあります。

ドーパミンが作られるのは、脳の黒質という部分で、黒質の神経細胞からは長い突起が出ていて、それが線条体につながっています。線条体に向けてドーパミンが放出され、線条体の神経細胞がそれを受け取ることで、私たちの体を動かす指令が出ます。

しかし、何らかの理由で黒質の神経細胞が減ると、ドーパミンができる量も減ってしまいます。その結果、さまざまな症状が起こってくるのです。

パーキンソン病の4大症状

  • 静止時の振戦
    • 何もしていないのに手足の震えが起こる
  • 筋固縮
    • 筋肉が固くなり、こわばる
  • 寡動・無動
    • 動きが鈍くなり、すばやく動くことができなくなる
  • 姿勢反射障害
    • 体のバランスがとれなくなり、転びやすくなる

そのほかにも、便秘などの自律神経障害、うつなどの精神症状などが起こることが多くあります。

人間には自律神経といって、自分の意志とは関係なく、胃腸などの内蔵や血管などの働きをつかさどる神経があります。この自律神経には、交感神経(主に昼間に働く神経)と副交感神経(主に夜間に働く神経)の2種類があります。

パーキンソン病は交感神経の過緊張で起こることがわかっています。残念ながら、年をとると人間の体は交感神経が緊張した状態になります。そのこともパーキンソン病を起こしやすくするのです。また、腰痛や膝痛、胃腸病、うつ病などの薬を飲み続けることも交感神経の過緊張を招く原因となるのです。

近代の高齢化につれて、パーキンソン病の患者さんが増えてきた一因として、加齢による脳の動脈硬化などで血流が悪くなり、脳の神経細胞の働きが衰えることがあるのではないかと言われています。

パーキンソン病の治療の基本は薬物療法で、L-ドーパ製剤という薬が多く使われます。これはドーパミンの原料となり、脳内のドーパミンを補う薬です。ただし、薬である以上、副作用もあり、何年かたつと効果が弱まることがわかっています。

一般的には60才以降に発症したパーキンソン病は、進行が比較的緩やかなことがわかっています。

また、パーキンソン病の患者さんとそうでない人の死亡率には差がないこともわかっています。

日常生活を無理なく送れるレベルを維持することができれば、パーキンソン病は、けっしてこわい病気ではありません。

パーキンソン病はなぜ起こるのか

神経伝達物質のドーパミンは加齢で減少する

パーキンソン病は、脳の神経伝達物質であるドーパミンが減ることによって起こる病気です。

ドーパミンは脳の中の黒質という組織で作られます。黒質は脳幹という部分の左右にひとつずつあるとても小さな組織で、神経線維によって線条体という部分につながっています。

線条体は私たちが体を動かすときに、どの筋肉をどのように動かすか指令を出す場所です。この線条体から神経伝達物質であるドーパミンが放出されて、運動の信号が体の各部位に伝えられるのです。

ドーパミンは体を動かそうとする物質ですが、体を動かすときは同時に、体の動きを抑えようとする物質のアセチルコリンも分泌され、この2つのバランスがとれていることで、私たちの体はスムーズに動きます。

パーキンソン病になると黒質の神経細胞がこわれて、体を動かそうとするドーパミンの量が減ります。そのため体の動きを抑えようとするアセチルコリンとのバランスがとれなくなってしまい、さまざまな動きが極端に少なくなったり、衰えたり、ふるえのようなよけいな動きが出てきたりするのです。

では、なぜ黒質の神経細胞は減ってしまうのでしょうか?

原因のひとつは加齢です。

誰でも年齢が進むと脳の神経細胞が減っていきます。ドーパミンを作る黒質も例外ではありません。実際、ドーパミンは幼いときほどたくさん分泌され、年齢を重ねるごとに量は減っていきます。ですので「120歳になれば誰でもパーキンソン病になる」と言われています。

加齢以外に黒質の神経細胞を壊すものがあるのかは、現在のところ完全に解明はされていません。

いずれにせよ、パーキンソン病というのは脳の老化によって黒質の神経細胞が壊れ、ドーパミンの量が減るということです。黒質の神経細胞から放出されるドーパミンが正常値の20%を下回るとパーキンソン病の症状が出るといわれています。

高齢化により急増しているパーキンソン病

高齢化社会に伴いパーキンソン病が増加しているのは脳の血管の悪化が原因と考えられています。

年齢を重ねると人間の体は自律神経のひとつである交感神経が緊張状態になります。

自律神経というのは心臓や胃腸などの臓器や血管の働きを調整し、意識をしなくても常に体の内部で働いてくれています。

この自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交感神経は主に昼間に働く神経です。交感神経が活発になると心臓の鼓動は速くなり血管が収縮し血圧が上昇します。

逆に、副交感神経は夜間に働く神経で、体をリラックスさせます。このふたつの自律神経がバランスよくはたらくことで健康な心身を維持しているのですが、交感神経が過緊張の状態になるとパーキンソン病になりやすいということがわかっています。

ちなみに、腰痛や胃腸の病気、うつ病などの薬を長い間飲み続けていると交感神経の過緊張を招きます。

中高年になると、これらの薬を常用するケースが増えてくるのですが安易に薬を多用するとパーキンソン病の発症リスクが高まるので注意が必要です。

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