症状
7〜18日の潜伏期を経て、発熱と倦怠感で始まります。しだいに高熱、汗腺津痛、筋肉痛、頭痛、咽頭痛、咳、胸痛、嘔吐、下痢、腹痛などがみられるようになります。
さらに顔や首のむくみ、結膜出血、吐血、下血、紫斑、胸膜炎、心嚢炎、脳炎などのさまざまな症状が現れてきます。
まったく治療をしなかった場合の致死率は、約70〜80%に達するとされています。
原因
ラッサウイルスの感染によって起こる、急性ウイルス性出血熱のひとつで、ナイジェリアなどの西アフリカに患者の発生がみられます。
このウイルスを保有しているマストミスというネズミの唾液や尿などに多量のウイルスが排泄され、それらへの接触(傷口からの感染、感染しているネズミにかまれるなど)によって感染します。
人から人への伝播は、患者の血液、体液、排泄物、唾液などとの接触感染か飛沫感染によって起こります。
治療法
リバビリンという抗RNAウイルス薬での早期治療が、著しい効果を示します。発症から6日以内にこの薬での治療を開始すれば、致死率は10%以下になるとされています。
輸液や、呼吸、心臓の働きの管理などの対処療法も重要です。