症状
副鼻腔の4つの空洞の中で最も大きい上顎洞にできる悪性腫瘍です。最初は片側の鼻づまりや鼻血、悪臭のある鼻汁、嗅覚障害などがみられます。
がんが上方に浸潤すると目が突出したり、ものが二重に見える(複視)、涙が止まらない(流涙)などの障害が現れます。頬に向かって進行すると、頬が腫れて痛みが走ります。下方に向かうと歯茎(歯肉)がおかされ、歯痛が強くなります。
原因
はっきりとはわかっていませんが、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)が原因のひとつと考えられています。
治療法
初期であれば、化学療法と放射線療法を併用して腫瘍を最小限にし、手術で摘出することも可能です。
腫瘍が広範囲にわたり、骨や眼球などに深く及んでいる場合は、骨や眼球、その周囲の皮膚や組織を含めて大きく切除することになります。
その場合は、外見が変わり、咀嚼や発語に支障をきたすこともあるので、腹部の筋肉や人工素材を使った再建も検討する必要があります。