症状
体内に取り込まれた薬物が引き起こす肝障害です。多量の薬剤を使用した場合に起こる中毒性肝障害と、体質に合わない薬によって生じる薬物アレルギー性肝障害があります。食欲不振、全身倦怠感、吐き気、黄疸など、急性肝炎の症状が現れます。
原因
中毒性肝障害は、服用量が一定の量を超えたために肝細胞が破壊されて起こります。
薬物アレルギー性は、体質によるもので、量に関係なく、微量でも起こることがあります。薬剤性肝障害のほとんどはアレルギー性です。
アレルギーを起こしやすい薬には、抗菌薬、消炎鎮痛薬、抗不整脈薬などがあります。
そのほか、まれにですが、漢方薬や健康食品でも肝障害を起こすことがあります。
治療法
原因になっている薬の使用を中止することで、症状は軽快します。黄疸が出ている場合は、入院し、安静に努めます。黄疸が長引くときは、副腎皮質ステロイド薬を使用します。
新しい薬を飲みはじめたら、しばらく注意していて、なにか変わった症状が現れてきたときは、すぐにかかりつけの医師に相談しましょう。怖がって勝手に中断したり、服用量を減らしたりするのは厳禁です。