症状
血小板が減少することで出血しやすくなり、皮膚に紫斑ができる病気です。免疫作用がかかわる特発性のもの、異常な血栓形成のために血小板が消費され、不足して起こる血栓性のもの、白血病や再生不良性貧血が原因となる続発性のものがあります。いずれも、内出血による紫斑、血尿、歯茎からの出血や鼻血、月経過多などの症状がみられます。
血栓性の病型では、これらの症状に加え、血栓が原因となる赤血球の破壊(溶血性貧血)や血流障害による精神・神経障害、腎臓障害などが起こります。
原因
特発性は、血小板に対する自己抗体ができるため、血小板が破壊されて数が減るとみられています。胃・十二指腸潰瘍の原因となるピロリ菌との関連も指摘されています。
血栓性は、血小板が抹消の最小静脈をふさぐことによって発症します。
続発性の場合は、骨髄での血小板の産生機能が低下することが原因になります。
治療法
特発性で症状が急性に現れるケースでは大半が自然治癒します。慢性的な経過をたどる場合は、副腎皮質ステロイド薬の服用、脾臓の摘出、免疫抑制薬の服用などを行います。ピロリ菌を余裕している場合は、除菌治療をすることで血小板が増加します。
血栓性に対しては、障害のある血液成分のみを正常な血液成分と交換する血漿交換療法が有効です。同時に、血栓形成を防ぐ抗血小板薬や副腎皮質ステロイドで治します。
続発性では、原因疾患の治療とともに、副腎皮質ステロイド薬の服用、輸血などを行います。