日本脳炎とは?
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによって引き起こされる急性脳炎です。蚊を媒介して感染し、重篤な神経症状を引き起こすことがあります。かつては日本において大きな問題となっていましたが、予防接種の実施により、患者数は大幅に減少しています。
原因
日本脳炎は、主にコガタアカイエカという蚊を介して感染します。この蚊は、日本脳炎ウイルスに感染したブタの血液を吸い、そのウイルスをヒトに媒介します。
症状
日本脳炎の症状は、大きく分けて次の3つの期間に分けられます。
- 潜伏期: 約5~14日
- 急性期: 突然の高熱、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害などが現れます。
- 回復期: 神経症状が徐々に改善していきますが、後遺症が残ることもあります。
主な症状
- 高熱
- 頭痛
- 嘔吐
- けいれん
- 意識障害
- 麻痺
- 昏睡
治療法
日本脳炎の特効薬はなく、主に対症療法が行われます。
- 解熱剤: 高熱を抑える
- 鎮痛剤: 頭痛を和らげる
- 痙攣を抑える薬: けいれんを抑制する
- 呼吸器管理: 呼吸困難になった場合に行う
予防
日本脳炎の最も効果的な予防方法は、予防接種です。日本脳炎ワクチンは、生ワクチンであり、効果は非常に高いとされています。
予防接種のスケジュール
- 初回接種:生後1歳
- 2回目接種:1歳6ヶ月
- 3回目接種:小学校入学前
Q&A
Q. 日本脳炎はどの地域で流行していますか?
A. 日本脳炎は、日本をはじめ、東南アジア、南アジアなど、アジア地域で広く分布しています。特に、水田地帯や家畜の飼育が盛んな地域で発生しやすい傾向があります。
Q. 日本脳炎はどの季節にかかりやすいですか?
A. 日本脳炎は、蚊の活動が活発になる夏場に流行しやすい傾向があります。
Q. 日本脳炎は子どもがかかりやすい病気ですか?
A. 日本脳炎は、免疫力が未発達な乳幼児や高齢者がかかりやすい病気です。
Q. 日本脳炎にかかると必ず後遺症が残りますか?
A. 日本脳炎にかかっても、必ず後遺症が残るわけではありません。しかし、重症化すると、神経障害、精神障害、運動障害などの後遺症が残る可能性があります。
Q. 日本脳炎ワクチンを接種しても、絶対に感染しないのですか?
A. 予防接種は、感染を完全に防ぐものではありません。しかし、ワクチンを接種することで、重症化を防ぐことができます。
まとめ
日本脳炎は、重篤な後遺症を残す可能性のある怖い病気です。しかし、予防接種を受けることで、そのリスクを大幅に下げることができます。特に、乳幼児や高齢者は、予防接種を受けることを強くおすすめします。
もし、日本脳炎についてご心配なことがあれば、お近くの医療機関にご相談ください。