空腹時血糖の検査でわかること
空腹時血糖検査は、10時間以上絶食した状態で測定する血糖値の検査です。この検査では、以下のことがわかります。
- 糖尿病の診断: 空腹時血糖値が高い場合、糖尿病の可能性が疑われます。
- 糖尿病のスクリーニング: まだ糖尿病と診断されていない人でも、空腹時血糖値を測定することで、糖尿病のリスクを評価できます。
- 血糖コントロールの状態: 糖尿病患者さんの場合、空腹時血糖値を定期的に測定することで、血糖コントロールの状態を把握できます。
空腹時血糖の基準値
空腹時血糖の基準値は、以下の通りです。
- 正常値:100mg/dL未満
- 正常高値:100~109mg/dL
- 高値:110mg/dL以上
ただし、これらの数値はあくまで目安であり、年齢や性別、既往歴などによって解釈が異なる場合があります。
空腹時血糖値が高い場合に疑われる病気
空腹時血糖値が高い場合、以下の病気が疑われます。
- 糖尿病: 糖尿病は、血糖値を調節するインスリンの作用が低下したり、分泌量が減少したりすることで、慢性的に高血糖が続く病気です。
- 耐糖能異常: 耐糖能異常は、まだ糖尿病と診断されていないものの、血糖値が正常よりも高い状態です。将来的に糖尿病を発症するリスクが高いとされています。
- その他の病気: 膵臓の病気、内分泌疾患、肝臓の病気など、他の病気が原因で高血糖になることもあります。
空腹時血糖値が高い場合の治療法
空腹時血糖値が高い場合の治療法は、原因となる病気によって異なります。
- 糖尿病の場合: 食事療法、運動療法、薬物療法(経口血糖降下薬、インスリン注射など)を行います。
- 耐糖能異常の場合: 食事療法や運動療法などの生活習慣の改善を行います。
- その他の病気の場合: 原因となる病気の治療を行います。
いずれの場合も、医師の指示に従い、適切な治療を受けることが大切です。
その他
- 空腹時血糖値は、ストレスや睡眠不足などによっても変動することがあります。
- 健康診断などで空腹時血糖値が高いと指摘された場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断を受けましょう。
- 糖尿病は自覚症状がないまま進行する場合があります。定期的な健康診断などで早期発見、早期治療を心がけましょう。