聴力検査でわかること
聴力検査は、音の聞こえ方を測定し、聴力の状態を評価する検査です。具体的には、以下のことがわかります。
- 難聴の有無と程度: どの程度の音量まで聞こえるかを測定し、難聴の有無や程度を判定します。
- 難聴の種類: 音の伝わり方に問題がある「伝音難聴」か、音を感じ取る神経に問題がある「感音難聴」かを区別します。
- 難聴の原因となる病気: 聴力低下の原因となる様々な病気を特定するための手がかりとなります。
聴力検査の基準値
聴力検査では、様々な周波数の音に対する聞こえやすさを測定し、その結果を「聴力レベル」という単位(デシベル:dB)で表します。一般的な基準値は以下の通りです。
- 25dB以下:正常
- 25~40dB:軽度難聴
- 40~70dB:中等度難聴
- 70~90dB:高度難聴
- 90dB以上:重度難聴
ただし、年齢や検査方法によって基準値は異なる場合があります。
基準値より高い場合に疑われる病気
聴力検査の結果が基準値よりも高い場合、以下のような病気が疑われます。
- 伝音難聴:
- 中耳炎
- 耳垢栓塞
- 耳小骨連鎖異常
- 感音難聴:
- 加齢性難聴
- 突発性難聴
- 騒音性難聴
- メニエール病
- 聴神経腫瘍
聴力検査の治療法
聴力検査の結果に基づいて、原因となる病気や難聴の種類に応じた治療が行われます。
- 薬物療法: 中耳炎や突発性難聴など、薬で治療できる病気に対して行われます。
- 手術: 中耳炎や耳小骨連鎖異常など、手術が必要な病気に対して行われます。
- 補聴器: 加齢性難聴や感音難聴など、聴力回復が難しい場合に、聞こえを補うために使用されます。
- 人工内耳: 高度な感音難聴に対して、電気刺激によって聴神経を刺激し、聞こえを回復させる治療法です。
聴力に不安を感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。