梅毒反応

梅毒検査でわかること

梅毒検査では、血液中の梅毒トレポネーマに対する抗体の有無を調べます。梅毒に感染すると、体内で梅毒トレポネーマに対する抗体が作られます。この抗体を検出することで、過去または現在の梅毒感染の有無がわかります。

梅毒検査には、大きく分けて以下の2つの方法があります。

  • TP抗体検査:梅毒トレポネーマに特異的な抗体を検出する検査です。過去の感染も含めて調べることができます。
  • RPR検査(STS検査):梅毒感染によって生じるカルジオリピンという物質に対する抗体を検出する検査です。現在の活動性梅毒の指標となります。

通常、これらの検査を組み合わせて診断を行います。

梅毒検査の基準値

梅毒検査の基準値は、検査方法や医療機関によって異なりますが、一般的には以下のようになります。

  • TP抗体検査:陰性
  • RPR検査:陰性(RPR法では8倍未満、STS法では40倍未満が陰性)

ただし、これらの基準値はあくまで目安であり、医師の判断によって解釈が異なります。

基準値より高い場合に疑われる病気

梅毒検査で基準値よりも高い数値が出た場合、以下の病気が疑われます。

  • 梅毒:最も一般的な原因です。
  • その他の感染症:HIV感染症、マラリア、結核などでも陽性となることがあります。
  • 自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス(SLE)などでも陽性となることがあります。
  • 高齢:加齢に伴い、偽陽性となることがあります。
  • 妊娠:妊娠中は偽陽性となることがあります。

ただし、梅毒検査で陽性となった場合でも、必ずしも梅毒に感染しているとは限りません。偽陽性と呼ばれる、実際には感染していないのに陽性となるケースもあります。そのため、陽性となった場合は、医師による問診や他の検査結果と合わせて総合的に判断されます。

梅毒の治療法

梅毒と診断された場合、早期の治療が重要です。治療には、抗菌薬(ペニシリンなど)が用いられます。治療期間は、病気の進行度によって異なります。早期であれば、比較的短期間で治療できます。

治療後は、定期的に血液検査を行い、治療効果を確認します。また、パートナーも検査・治療を受けることが重要です。

梅毒は、早期発見・早期治療によって完治が可能な病気です。性感染症のリスクがある場合は、定期的に検査を受けるようにしましょう。