HbA1c(グリコヘモグロビン)とは?
HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)とは、赤血球中のヘモグロビンとブドウ糖が結合したもので、過去1~2ヶ月間の血糖値の平均を反映する指標です。血糖値は食事や運動などの影響で変動しやすいですが、HbA1cは比較的安定した値を示すため、長期的な血糖コントロールの状態を把握するのに役立ちます。
検査でわかること
HbA1c検査では、以下のことがわかります。
- 過去1~2ヶ月間の平均血糖値
- 糖尿病の診断
- 糖尿病の血糖コントロール状態
- 糖尿病合併症のリスク評価
基準値
HbA1cの基準値は、以下の通りです。
- 正常値:5.6%未満
- 糖尿病疑い:5.6%以上6.5%未満
- 糖尿病:6.5%以上
ただし、基準値は検査機関や測定方法によって若干異なる場合があります。
基準値より高い場合に疑われる病気
HbA1cが基準値より高い場合、以下の病気が疑われます。
- 糖尿病
- 耐糖能異常(糖尿病予備群)
- 妊娠糖尿病
- その他の内分泌疾患(クッシング症候群、先端巨大症など)
治療法
HbA1cが高い場合の治療法は、原因となる病気によって異なります。
糖尿病の場合
- 食事療法:バランスの取れた食事を規則正しく摂ることが基本です。
- 運動療法:ウォーキングや水泳などの有酸素運動を中心に、継続して行うことが大切です。
- 薬物療法:血糖値を下げる薬やインスリン注射など、医師の指示に従って使用します。
耐糖能異常の場合
- 食事療法、運動療法を中心に、生活習慣の改善を行います。
- 必要に応じて、薬物療法を行う場合もあります。
妊娠糖尿病の場合
- 食事療法、運動療法を中心に、血糖コントロールを行います。
- 必要に応じて、インスリン注射を行う場合もあります。
その他の内分泌疾患の場合
- 原因となる疾患の治療を行います。
HbA1cが高い場合は、自己判断せずに、必ず医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。