角膜真菌症とは
角膜真菌症は、角膜に炎症を引き起こし、視力障害や失明につながる可能性があります。症状には、目のかすみ、充血、痛み、感覚異常、過剰な涙や目やになどが含まれます。治療は、抗真菌薬や目薬などを用いた薬物療法が主流ですが、重症な場合は手術が必要な場合があります。
角膜真菌症の症状
- 目のかすみ
- 充血
- 痛み
- 感覚異常(例:異物感やピリピリ感)
- 眼瞼(がんけん)の腫れ
- 過剰な涙や目やに
- 光に敏感になる
- 視力低下
これらの症状は、角膜に真菌が感染し炎症を起こすために引き起こされます。重症の場合、角膜潰瘍や穿孔を引き起こすことがあり、最悪の場合は失明につながる可能性があります。したがって、これらの症状がある場合は、速やかに医療機関で診断・治療を受けることが重要です。
角膜真菌症の原因
角膜真菌症の原因となる真菌には、カンジダ属、アスペルギルス属、フスコン菌属、スピロヒゾウム属、フュゾスピリウム属、コロニーズ菌属などがあります。これらの真菌は、通常、外傷や手術、角膜炎、使用済みのコンタクトレンズ、不衛生な環境などが原因で、角膜に入り込むことがあります。
また、角膜真菌症は、免疫力の低下している人、特に糖尿病患者や免疫抑制剤を服用している人などのリスクが高いとされています。
角膜真菌症の治療法
- 抗真菌薬の投与:抗真菌薬の点眼や経口投与により、真菌の繁殖を抑えます。治療期間は、数週間から数ヶ月にわたる場合があります。
- 眼科手術:病状が重い場合は、角膜の一部を切除する手術が必要な場合があります。また、角膜移植手術も行われることがあります。
- 免疫力の強化:免疫力が低下している患者には、免疫力を強化するための薬剤が投与される場合があります。
- 対症療法:痛みや炎症を和らげるために、症状に応じた対症療法が行われることがあります。
治療には、患者の状態や病気の進行度によって異なる場合があるため、正確な診断と適切な治療法の選択が必要です。治療期間中は、定期的なフォローアップ検査が必要な場合があります。
角膜真菌症と診断されたら
診断には、症状や病歴の確認、眼科検査(眼底検査、角膜検査)、真菌の検査(角膜や眼の分泌物からの培養、PCR検査など)が行われる場合があります。診断が確定したら、治療計画が立てられ、治療を開始することになります。
治療期間中は、医師の指示に従って適切な薬剤を使用し、定期的な検査を受けることが必要です。また、治療期間中は、コンタクトレンズの使用を避け、眼の清潔を保つことが重要です。治療が完了した後も、定期的な検査を受け、再発を予防することが重要です。
角膜真菌症の予防法
- 手洗いや消毒:手洗いやアルコール消毒をすることで、真菌や細菌の感染を防ぎます。
- 目の清潔を保つ:目の周りを清潔に保ち、汚れや異物が入らないように注意しましょう。
- コンタクトレンズの適切な使用:コンタクトレンズを使用する場合は、適切な取り扱い方法に従って清潔に保ち、指定された期間で交換しましょう。
- 免疫力の強化:免疫力を高めるために、バランスの良い食事や適度な運動を行い、十分な睡眠をとることが大切です。
- 眼科医の定期的な受診:定期的な眼科検診を受け、早期に異常があれば適切な処置を行いましょう。
また、真菌感染リスクの高い人(例えば、免疫力の低下した人、コンタクトレンズ使用者、糖尿病患者など)は、定期的な検査や予防策の徹底が特に重要です。