症状
においを正しく嗅ぎ取れなくなるもので、次のような状態に大別されます。
- においそのものが感じられない
- においが薄くしか感じられない
- においを強く感じすぎる
- どのにおいも悪臭と感じる
- におわないのに、においを感じる
原因
鼻腔の上にある嗅細胞がにおいの粒子の刺激を受けると、その反応が脳に伝わり、においとして認識します。その伝わり方に異常が生じるものです。
たとえば、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで、鼻粘膜が腫れたり鼻茸ができて、嗅神経までにおいの粒子が届かなくなると、においを完治することができません。
また、外傷やウイルス感染、東武の手術の後遺症、抗悪性腫瘍薬の副作用などで神経が障害された場合も嗅覚障害が現れます。
そのほか、先天的な障害や脳の障害などによる場合や、不安障害、統合失調症、薬物中毒でも嗅覚異常が起きることがあります。
治療法
鼻鏡検査、X線検査を行い、鼻腔の内部がどのようになっているかを確認するとともに、嗅覚検査でどの程度におわないかを調べます。
鼻炎、副鼻腔炎、鼻アレルギーがある場合は、その治療を行います。ステロイド点鼻薬や内服、ビタミンB12などの薬物療法が主になります。
鼻中隔湾曲症や鼻甲介、副鼻腔の異常、鼻茸、鼻の腫瘍などがある場合は、手術を行います。