喉頭がん

喉頭がんとは?

喉頭がんは、喉頭と呼ばれる、呼吸と発声に関わる器官に発生する悪性腫瘍です。喉頭は、喉仏がある部分で、食べ物を気管に入れないようにする役割も担っています。

喉頭がんの原因

喉頭がんの主な原因は、喫煙飲酒です。特に喫煙は、喉頭がんの発症リスクを大幅に高めることがわかっています。その他、声帯の過度な使用や、特定の化学物質への曝露などもリスク因子として挙げられます。

喉頭がんの症状

喉頭がんの症状は、がんが発生した部位によって異なりますが、初期の段階では自覚症状がないことも多く、進行してから発見されるケースが少なくありません。

  • 声の変化: かすれ声、声が枯れる、声が出しにくいなど、声が変化することが最も一般的な症状です。
  • のどの違和感: 何かが詰まっているような感じ、異物感、痛みなど。
  • 呼吸困難: 腫瘍が大きくなると、気道を圧迫し、呼吸が苦しくなることがあります。
  • 飲み込みにくさ: 腫瘍が食道に迫ると、飲み込む際に痛みを感じたり、食べ物が詰まる感じがしたりすることがあります。
  • 耳の痛み: 腫瘍が神経を圧迫することで、耳に痛みを感じる場合があります。
  • 頸部のリンパ節の腫れ: 頸部のリンパ節に転移すると、首にコブが触れることがあります。

喉頭がんの診断

喉頭がんの診断には、以下の検査が行われます。

  • 内視鏡検査: 喉頭を直接観察し、腫瘍の有無や大きさ、位置などを確認します。
  • CT検査: 腫瘍の広がりや、周囲の臓器への浸潤の有無を詳しく調べます。
  • MRI検査: 腫瘍の形状や組織の特徴を詳細に調べます。
  • PET-CT検査: がんの転移の有無を調べます。
  • 生検: 腫瘍の一部を採取し、顕微鏡でがん細胞かどうかを調べます。

喉頭がんの治療

喉頭がんの治療法は、がんの進行度、患者さんの年齢や全身状態、患者の希望などを総合的に考慮して決定されます。主な治療法は以下の通りです。

  • 手術: 腫瘍を切除する治療法です。早期の段階であれば、喉頭の一部を残すことが可能ですが、進行がんの場合は、喉頭を全摘出する必要があります。
  • 放射線治療: 高エネルギーの放射線を照射して、がん細胞を殺す治療法です。
  • 化学療法: 抗がん剤を用いて、がん細胞を殺す治療法です。
  • レーザー治療: レーザー光線を用いて、腫瘍を切除したり、止血したりする治療法です。

喉頭がんの予防

喉頭がんの予防には、以下のことが重要です。

  • 禁煙: 喫煙は喉頭がんの最大の危険因子です。禁煙が最も効果的な予防法です。
  • 節酒: 過度の飲酒は、喉頭がんのリスクを高めるため、節酒を心がけましょう。
  • 声帯の酷使を避ける: 歌手や声楽家など、声帯を酷使する職業の人は、休息を十分にとりましょう。
  • 定期的な健康診断: 早期発見・早期治療のため、定期的な健康診断を受けましょう。

まとめ

喉頭がんは、早期発見・早期治療が重要です。特に、喫煙者や声帯を酷使する人は、定期的に医師に相談し、健康診断を受けることをおすすめします。

もし、喉に違和感や声の変化など、気になる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。