突発性発疹とは?
突発性発疹は、生後6か月~2歳頃の子どもによくみられる感染症です。突然の高熱が数日間続き、熱が下がるとともに全身に赤い発疹が出現するのが特徴です。多くの場合、自然に治癒しますが、心配な場合は小児科を受診しましょう。
原因
突発性発疹の原因は、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)またはヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)というウイルスです。これらのウイルスは、主に唾液を介して感染すると考えられています。
症状
突発性発疹の主な症状は以下の通りです。
- 高熱: 38℃以上の高熱が3~4日間続きます。
- 発疹: 熱が下がるとともに、体幹(お腹や背中)に赤い小さな発疹が現れ、その後、顔や四肢に広がります。発疹は数日で消えます。
- その他: 下痢、咳、鼻水、眼瞼浮腫(まぶたが腫れる)、大泉門の膨隆(頭蓋骨の柔らかい部分がふくれる)などがみられることがあります。
経過
- 潜伏期: 感染後、症状が出るまでに5~10日程度の潜伏期があります。
- 発熱期: 突然の高熱が3~4日間続きます。
- 発疹期: 熱が下がるとともに、全身に発疹が出現します。 4 回復期: 発疹が消え、症状が落ち着きます。
治療法
突発性発疹は、特効薬がなく、自然に治癒する病気です。そのため、対症療法が中心となります。
- 解熱剤: 高熱がある場合は、小児用の解熱剤を医師の指示に従って服用させましょう。
- 保湿: 発疹が痒い場合は、保湿剤を塗ることで症状を緩和することができます。
- 安静: 十分な睡眠と休息をとり、体を休ませましょう。
予防
突発性発疹に対するワクチンはまだ開発されていません。そのため、完全に予防することは難しいですが、以下の点に注意することで、感染リスクを減らすことができます。
- 手洗い: こまめな手洗いは、ウイルス感染予防の基本です。
- 人混みを避ける: 感染者がいる可能性のある場所を避けるようにしましょう。
- 免疫力の低下を防ぐ: 栄養バランスの取れた食事を摂り、十分な睡眠をとるなど、免疫力を高めるように心がけましょう。
いつ病院へ?
- 高熱が3日間以上続く場合
- ぐったりして元気がない場合
- 呼吸が苦しそうである場合
- 発疹がひどい場合
- 熱性けいれんを起こした場合
上記のような症状が見られた場合は、早めに小児科を受診しましょう。
その他
- 突発性発疹は、ほとんどの場合、数日で回復しますが、まれに合併症を起こすことがあります。
- 突発性発疹にかかったことがある人は、免疫を獲得するため、再びかかることはありません。
まとめ
突発性発疹は、乳幼児によく見られる感染症で、高熱と発疹が特徴です。特効薬はなく、自然に治癒しますが、症状が気になる場合は、小児科を受診しましょう。予防としては、手洗いや人混みを避けるなど、一般的な感染症予防策が有効です。
もし、お子さんに突発性発疹の症状が見られた場合は、慌てずに、かかりつけの小児科医に相談してください。