帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそうの原因ウイルスである「水痘・帯状疱疹ウイルス」が、神経に沿って帯状に発疹や水ぶくれを生じる病気です。一度水ぼうそうにかかったことがある人であれば、誰でも発症する可能性があります。
帯状疱疹の原因
- 水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化: 水ぼうそうにかかった後、ウイルスは神経節に潜伏します。加齢、ストレス、疲労などにより免疫力が低下すると、このウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を発症します。
- 免疫力の低下: 糖尿病、がん、エイズなど、免疫力が低下する病気を持っている人や、免疫抑制剤を使用している人などは、帯状疱疹を発症しやすい傾向があります。
帯状疱疹の症状
- 痛み: 発疹が出る数日前から、神経に沿ってピリピリとした痛みや、電気が走るような痛みを感じることがあります。
- 発疹: 神経に沿って、赤い斑点や水ぶくれが帯状に現れます。
- かゆみ: 発疹やかぶれによって、激しいかゆみを感じることもあります。
- 神経痛: 発疹が治っても、神経痛が長期間続くことがあります。これを「帯状疱疹後神経痛」といいます。
帯状疱疹の治療法
帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬、痛み止め、神経痛の治療薬などが用いられます。
- 抗ウイルス薬: ウイルスの増殖を抑え、症状の悪化を防ぎます。
- 痛み止め: 神経痛や発疹による痛みを緩和します。
- 神経痛の治療薬: 帯状疱疹後神経痛に対して、神経ブロックや抗けいれん薬などが用いられることがあります。
帯状疱疹の予防
- ワクチン接種: 50歳以上の方を対象とした帯状疱疹ワクチンが承認されています。ワクチンを接種することで、発症リスクを減らすことができます。
- 健康管理: 規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動など、健康な生活を送ることが大切です。
- ストレス管理: ストレスは免疫力を低下させるため、ストレスを溜めないように心がけましょう。
- 早期治療: 症状が出始めたら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
帯状疱疹の合併症
- 帯状疱疹後神経痛: 発疹が治っても、神経痛が長期間続くことがあります。
- 眼帯状疱疹: 目に症状が出ると、失明の恐れもあります。
- 脳炎: 非常にまれですが、脳炎を起こすことがあります。
まとめ
帯状疱疹は、一度水ぼうそうにかかったことがある人であれば、誰でも発症する可能性のある病気です。早期に治療を開始することで、症状の悪化や合併症を防ぐことができます。特に、高齢者や免疫力が低下している人は、注意が必要です。
帯状疱疹かなと思ったら、早めに皮膚科を受診しましょう。