子宮頸管ポリープとは?
子宮頸管ポリープは、子宮の入り口である子宮頸管の粘膜が過剰に増殖して、コブ状に盛り上がったものです。多くの場合、良性(がんではない)の腫瘍で、妊娠経験のある30代~50代の女性に多く見られます。
子宮頸管ポリープの原因
明確な原因は解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
- ホルモンバランスの変動: 女性ホルモンのバランスが乱れることで、子宮頸管の細胞が増殖しやすくなる。
- 慢性的な炎症: 子宮頸管の慢性的な炎症が、ポリープ形成を促す可能性がある。
- 感染: 性感染症などの感染が、ポリープの原因となる場合もある。
子宮頸管ポリープの症状
多くの場合は無症状ですが、以下の症状が現れることがあります。
- 不正出血: 月経期以外に出血したり、性交後に出血したりすることがあります。
- おりものの増加: おりものが多くなったり、色やにおいが変わったりすることがあります。
- 下腹部痛: ポリープが大きくなったり、感染を起こしたりすることで、下腹部痛を感じる場合があります。
子宮頸管ポリープの診断
婦人科を受診し、医師による内診が行われます。内診では、子宮頸管ポリープが肉眼で確認できる場合が多いです。また、より詳しい検査として、以下のものが行われることがあります。
- 子宮頸部細胞診: 子宮頸がんの検査と同時に、ポリープの細胞を採取して、悪性腫瘍がないかを確認します。
- コルポスコピー: 子宮頸部を拡大して観察する検査で、ポリープの有無や性質を詳しく調べます。
- 組織検査: ポリープの一部を採取して、顕微鏡で詳しく調べます。
子宮頸管ポリープの治療
多くの場合、治療は必要ありませんが、以下の場合に治療が行われます。
- 不正出血が気になる場合
- ポリープが大きくて症状が出ている場合
- 悪性の可能性がある場合
治療法としては、以下のものが挙げられます。
- ポリープの切除: 局所麻酔下で、ポリープを根元から切除します。
- 電気メス切除: 電気メスを用いて、ポリープを焼灼切除します。
- レーザー治療: レーザーを用いて、ポリープを切除します。
子宮頸管ポリープの予防
明確な予防法はありませんが、以下のことに注意することで、リスクを減らすことができます。
- 定期的な婦人科検診: 早期発見のため、定期的に婦人科検診を受けることが大切です。
- 性感染症の予防: 性感染症にかからないように注意しましょう。
- 清潔な性生活: 性行為の前後は、清潔を心がけましょう。
子宮頸管ポリープに関するQ&A
- 子宮頸管ポリープは再発しますか? 再発する可能性はありますが、原因となる慢性炎症などがなければ、再発率は低いと言われています。
- 子宮頸管ポリープは妊娠に影響しますか? 多くの場合は妊娠に影響はありませんが、大きすぎるポリープや、感染を伴っている場合は、妊娠に影響を与える可能性があります。
- 子宮頸管ポリープは放置していても大丈夫ですか? ほとんどの場合、放置していても生命に関わることはありません。しかし、不正出血や感染などの症状が出たり、悪性化する可能性もゼロではありません。
まとめ
子宮頸管ポリープは、多くの場合、良性の腫瘍で、自覚症状がないことも多いです。しかし、不正出血などの症状が出たり、悪性化する可能性もゼロではありません。定期的な婦人科検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。
もし、不正出血やおりものの異常など、気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
免責事項: この情報は一般的な情報であり、個々の症状や状態については、医師にご相談ください。